BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

近況/映画の感想-『エル ELLE』-200522。

今日は一日家にいてネットフリックスで映画を観るか
何か書くか本を読むかしていた。

帯状疱疹に関してはかなり良くなってきた。
だが耳のうしろの、一番悩みの種だった部分
発疹はなくなったものの いまだにかなり痛む。
まだあと1ヶ月は最低でも薬を飲むそうだ。
がんばろ~。

ゼンソクは膠着状態にある。
家にいる時は基本 ベッドの上だ。
日中あまり活発に動くと 夜中のセキが重くなる。

もし、また大きな発作を起こしたら
自分はどうなるのかなあと、ちょっと思う。

ゆうべと今日、ポール・ヴァーホーヴェン監督の
『ELLE』(2016年)という映画を観た。

f:id:york8188:20200522183033j:plain

www.youtube.com


会社社長のミシェルが自宅でレイプ被害に遭遇する。
犯人は顔を隠していて誰だかわからなかった。
過去にいろいろあった彼女は警察を信用できず
通報しないまま、自力で身を守ろうと動き始める。
身辺には疑わしい人物が何人かいるのだが、
なかなか決定的な証拠をつかむことができない。
そんななか、次第に
ミシェル自身の秘められた怪物性があらわになっていく。

日本語吹き替え版があったら観たかったのだが、
ネットフリックスもU-NEXTもAmazon prime videoも
字幕版しか用意されていなかったので
吹き替えで観ることはあきらめて、字幕版で2回観た。

イザベル・ユペールのあまりの美しさなまめかしさに
目を疑った。当時多分66歳くらいだったと思う。
ヒロインの母親役を演じた女優さんも
調べたら公開当時92歳とのことだった。
信じられなかった。
ふたりとも生き生きとしてとにかく美しかった。

ヒロインの親友を演じた女優さんも、
イザベルとはまた違う、庶民的な雰囲気が
とても素敵な人だった。笑うとかわいらしかった。

実際にはミシェル(ユペール)のような人物は
なかなか存在しないと考えざるを得ないと思うのだが、
その ありえないはずのキャラクターを
少なくとも映画を観ている間だけは「ありえる」と
思わせるだけの圧倒的なリアリティが
ミシェルというキャラクターには付与されていたと思う。
というかこういう人物がもし本当にいるとしたら、
その人はいったいどれだけ強靭なメンタリティの
持ち主なのだろうな、と考えた時、
ミシェルは「強い人」などというレベルを通り越して
もはや狂人、あるいは変質者の域に
達しているかもしれない、と思った。

この映画については近いうちもっと詳しく書いてみたい。