BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

221224。

昼過ぎに外に出て駅前のカフェまで歩いていきお昼ごはんのサンドイッチを食べてコーヒーをのみながら日が落ちるまで本を読んだ。フェルディナント・フォン・シーラッハの『禁忌』。すばらしい涙 結末をむかえたくない。ずっとこの本の世界にいたい。

 

18時すぎごろジムにいって背筋・腹筋・肩の筋トレをし、そのあとランニングマシンで1時間、時速6キロくらいでのんびり走った。

ランニングマシンのテレビで、嵐の相葉くんが司会をやっている動物バラエティー番組がやっていた。芸人のサンシャイン池崎さんが、保護ネコちゃんにかんする支援活動に参加しているらしくて、そのようすを長期的に追うコーナーが放送されていた。おもしろかった。

保護団体が、飼い主のいないネコちゃんを保護する。そのなかには、人による多頭飼育崩壊や虐待、母ネコの育児放棄などをうけて傷つき人を恐れている子もいる。保護したあとは、里親になってくれる人に譲渡することが目標なのだが、人を恐れているままだと飼育が困難で譲渡先も見つかりにくい。そうしたネコちゃんを、もともとネコを飼っているお宅にしばらく預ける。先住ネコちゃんが飼い主と楽しく暮らしているところをみせることで、傷ついたネコちゃんの心に、人への信頼感をもう一度はぐくむことができれば、将来的な里親家庭への譲渡もスムーズになる、ということらしかった。サンシャイン池崎さんが、この一時預かりの活動に参加していた。池崎家の先住ネコちゃんたちが、ネコ同士だけにわかるやりかたで、新入りさんと距離をちぢめ、池崎さんへの橋渡しをしていくようすは、みててすごくおもしろかった。ケンカしてるようにみえるけど、知り合おうとしていた。ちょっかいかけてるだけのようにみえる行動が、結果的には新入りさんが思い切ってケージから出ることや、初めて人前でご飯を食べることや、人前でトイレをすることにつながったりした。(ネコは信用していない他者の前では食べないし排泄もしない。)池崎家のネコちゃんは、新入りさんにさまざまな形で働きかけていた。できごとだけを見てると、意味があるようにはみえないのだが、長期的に見守ってみると、彼らの行動には文脈があった。思考がちゃんとあり、ただの偶然ではなかった。まるで自分が人間から何を期待されているか、すべて理解しているかのようだった。