BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

庭にネコ/宗教のようなもの-191027。

庭に面した掃き出し窓を開け
網戸だけにして 日光を入れて 本を読んでいたら
庭に ネコが入ってきた。
毛並みがなめらかだ。どこかのお宅の子だろう。
見た感じ10歳前後、もう大人という感じだった。
ゆっくりと歩いていた。
足音がせず優雅だ。ネコの歩きかたは美しい。
実は夜などにたまに カーテンごしに影がゆれるので
庭がネコの散歩道になっているらしいことは気付いていた。
どんなネコか姿を見るのは今日が初めてだった。
わたしはネコが好きだ。
ネコには しかし嫌われる。
また来てくれると良いなと思っている。

セキが出なくなったおかげで
安心して外に出かけられるようになった。
カフェにパソコンを持ち込んで仕事をした。
駅の近くにあるお店だからか お客の出入りがさかんだった。
5~6人の奥さんがたの一団がどやどやと入ってきた。
中越しに聞こえる声から判断したにすぎないが
まあ50代後半くらいからの奥さんがただ。
テーブルを勝手に並べ替えたり
あっちこっちから椅子を持ってきたり
「あたしたちここに座りたいのであっちに移ってくださる?」
と 先にテーブルについていた別のお客さんに
交渉をもちかけて移動させるなど
奥さんがたはとてもアグレッシブだった。
わたしならそこまでやろうと考えないと思う。
奥さんがたのリーダー格というか
中心となってずーっとしゃべっている女性がいた。
彼女が何者かわからない。
彼女は宗教のようなものの話をしていた。
神さま仏さまのようなもののの話をしていた。
口角泡飛ばす勢いだった。
神を敬えばこそ神からのお返しを受けることもできる
神からお返しを受けられない人は神を敬っていない
ということをそりゃもうしきりに語っていた。
声が甲高いので聞きたくなくても聞こえてくる。

しかし5~6人で来たはずなのに
最後には おしゃべりなその奥さんと
聞き役の大人しい女性のふたりきりに
なっていたのがおもしろかった。

わたしは特定の宗教に帰依していないが
帰依していないからこそなのか
宗教への関心はたぶん人一倍 強い。

だけど宗教のようなものはうっとうしい。
宗教のようなもの、と感じただけで
ものすごくうっとうしい。
宗教ではなく
宗教のようなものだ。
神さま仏さまではなく
神さま仏さまのようなものだ。

スゲーうっとうしい。
なんなんだ。
どうしてうっとうしいんだろう。

どうしてうっとうしいんだろう。

うっせー! だまれ! 帰れ! 家でやれ!
と どなりつけたくなるくらい うっとうしかった。

イヤホンで耳をふさいで
ラジオを最大音量でかけてしのいだ。

そういえばこのまえ
最近知り合った、けったいな古本屋の店主が
俺の友だちにハード・クリスチャンがいる
と話していた。
クリスチャンのなかでもハードな部類ということだろう
説明を受けなくても何となく想像はできる
ハードになればなるほどガチガチの排他主義とは
対極的なありかたをするのだろう
ものごとは何でもだいたいそういうもんだ。
話を聞いてみると実際そういうかんじだった 
ハード・クリスチャンという表現を初めて聞いた。
おもしろかった。