原題:Loving Vincent
ドロタ・コビエラ、 ヒュー・ウェルチマン監督
2017年、ポーランド・英・米合作
なかなか良い映画だった。
「我々は自分たちの絵にしか語らせることはできないのだ」
というゴッホの言葉を、そのまま映像表現の手法に投影する、
ユニークなアニメーション映画。
ゴッホがどんな気持ちで死んでいったかはわからないが、
ゴッホがどんな気持ちでこの世界を見つめていたかは、
結構わかるんだなあ。
彼はあきらかに世界を愛し、受け入れ、あこがれていた。
自分はその世界に少しも愛されていないとか、
自分はこの世に適していない、とか、感じていたとしても。
色彩あふれる、呼吸をしているかのように生き生きとした
ゴッホの作品群を見れば、それははっきりと伝わってくる。
そういうことでいいんだと思った。