BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

221211。

オリンピックやサッカーワールドカップみたいなスポーツの大会を観戦するとき、やっぱ日本代表を応援するんだけど、応援したい気持ちや試合の展開でドキドキする気持ちのあまり、へんにナーバスになり、理屈で考えたらあり得なさそうなげん担ぎ?をしたりする。

わたしの場合は、自分が誰それ選手を応援してるとか表明したとたん、その選手が負傷して試合に出られなくなったり、負けがこみだしたりするとおもってて、だから、誰を応援してますとかあまり人前で言わないようにしようと、考えたりする(言いたくなる時もあるけど)。

そういう変なこと考えるのって自分だけかなとおもっていたけど、意外にたくさんの人が似たようなことをおもうらしい。

たとえば、かつて、五輪でレスリングの金メダル候補の吉田沙保里選手が試合で劣勢になりかけたことがあって、その翌日、職場でその試合の話になり、同僚が「俺がテレビ観てるのがいけないのかなとか思って、チャンネルかえたりした」と言ってるのを聞いて、うわー、わたしと似たようなこと思う人いるんだなーと思ったのを覚えている。

先週木曜日の、おぎやはぎさんのラジオ番組でもまさにそんなことがテーマになっていた。このまえのサッカーワールドカップクロアチア戦のことで。おぎやはぎのふたりは、サポーターの気持ちというのは、ポジティブなものもネガティブなものも同様に、競技の場なり選手のメンタルなりに作用するんだ、と明確に主張していた。「だから、PKになったら、サポーターはみんなさっさと会場をあとにしなくちゃだめだよ。蹴る選手がリラックスできるように」とまで言っていた笑 そして、リスナーたちは「試合が終わったら食べようとおもっていたスイーツを、試合の途中でたべてしまいました。僕がこんなにだらしないから日本が負けたのかも」みたいな「懺悔」のメールを、いっぱい寄せていた笑 おぎやはぎのふたりが、それをひとつひとつ読み、「そうだ、日本が負けた責任はおまえにもあるんだ! 応援する側がそんな気の抜けたことでは、テレビを通して選手に伝わってしまうんだ」と叱り、ともに反省する笑 でもなんか「自分があの時ああしてなかったら、めぐりめぐって、もしかしたら日本は勝ってたのかも」みたいなことって、割に多くの人が思うものなんだな。「そんなことあるわけないだろ」という根拠も、ないし。選手になんの影響も及ぼすことができない、がんばって!という声をじかに聞いてもらうこともできない、ただのひとりの応援者の思いって、やり場というものがまったくない。だから、おぎやはぎの番組が「そうだ、負けたのはお前の(俺たちの)せいなんだ笑」とリスナーたちの懺悔を受け止めてくれていたのは もちろんジョークではあるにせよ、すごくなんだか、良かった気がした笑 だって、どんなに自分のせいだと思いたくても、自分のせいではないから。