BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

RIZIN33の、キモい疑惑の件-220106。

わたしは、久保優太選手はとても賢い人なんだと思っていて、しかもその賢さが、ネットリテラシーやセルフプロデュース、スマートな世渡り、そういったことにまで及んでいると、信じ込んでいた。
けど、そういうわけじゃないのかもしれない・・・と、印象が変わった。今回の、RIZIN33の八百長(というか『だまし討ち』の類?)みたいなことの疑惑の報道に接したことによって。
久保選手の打つ手打つ手が、ことごとく裏目に出ていて、非常にみっともないことになってしまっているように見える。特に、試合前に相手と電話でやりとりをした時の録音音声をみずからリークしたこと、また、試合に負けたにも関わらず(というか『負けたうえに、さらに』?)そうした裏交渉の事実を開示したこと、これらが、本当にものすごくみっともなく映る。

キックボクサーとして素晴らしい実績がある人なだけに、あんなつまらない相手のためにこのようなことになって、もったいない。わたしはそう思う。
というか、久保優太選手ともあろう人が、なんで今、こんなにダサいのだろう? 仮に久保選手という人が、わたしが思うよりもはるかに低能だったとしても、ここまで自分がダサくなる手を、わざわざ打つなんて、おかしい。
ダサいことになるということを予測できなかった事情が何かあったのか、それか、愛してくれる人たちをガッカリさせることとひきかえにしてももっと欲しいものがあったのだろうか。
そうだとしたら、こんなにダサくなっても久保選手が欲しかったものとは何だろう。彼はそれを得たのだろうか?

まさか、今回のことは、RIZINにおけるみずからの評判を落としたくてやったことなんだろうか。
RIZINという団体との関係のなかで、何かムカつくことがあって、騒ぎをおこしてRIZINをおとしめたかったとか? 
.......それは考えにくいよなあ。
RIZINと関わりたくないなら、試合のオファーを断れば良いだけだ。
久保選手ほどの実力者なら他の団体からだって引く手あまたに違いない。
それに、団体に、意趣返しでもしたかったのだとしたら、
今回のようなやりかたでは、オーディエンスの関心は渦中の選手にばかり向かい、興行団体であるRIZINには行きにくいだろうから、成果は上がらない。
もちろん、RIZINも悪かったとは思う。とりわけ、こんなにも問題が低劣で、しかも深刻だとわかった今となっては。あらかじめ今回みたいことが起こらないように策を講じなかった周辺関係者、特にRIZINは、この問題の責をいくらかは負うべきじゃないかな、と、わたしは思う。
でもだからといって、RIZINに苦情メールを送ったりまでは、わたしはしない。たぶん、オーディエンスの多くが、わたしと似たようなものではないだろうか。
「言うまでもなく、当事者である選手たちは、愚かだった。でもそれ以前に、選手間で、八百長を含む裏交渉めいたことが起こらないよう、管理を徹底しなかったRIZINにこそ問題がある」「再発防止のためにRIZINにクレームをつけよう、それが格闘技の世界の未来のためだ」なんてことを考えて、実行に移す人が、そんなにたくさんいるわけではないと思う。
結局、まわりで見てる人の大多数は、どっちの選手がイノセントでどっちがギルティーか、やいのやいの言って、野次馬したいだけなのだ。

久保選手は、なんであれ話題になって、たくさんの人の注目を浴びられさえすれば、それで良かったのだろうか。彼の欲しかったものとはそれなのか?
たとえファンを幻滅させたとしても? 
自己顕示欲や承認欲求を満たしたかったがためにこんな事態を招いたなら、
久保選手は、今度の件の相手側と、同じ穴のムジナということにならないか。
わたしは久保選手はそういう感じの人じゃないと思っていたんだけど、ちがったのか・・・。

まさかとは思うけど、
久保選手は、サラちゃんと別れたいのかな???
だからわざとサラちゃんに愛想を尽かされるようなことをした???
いや、まさかね…...。

せめて、せめて、相手側からキモチ悪いことを持ちかけられた段階で、心ある人にすぐに相談していれば、こんなことにはならなかっただろうに、それすら思い付かなかったのだろうか? 相手側の悪評なんか、そういうのに疎いこのわたしだってそこそこ知っている(相手はもともと炎上系キャラで売っている人なんだし)。試合の前に、対戦相手と連絡をとって、試合の流れについて話し合おうとするなんて、明らかにおかしいし、まして相手はあの人物だ。関わったらロクなことにならないとわかったはずだ。レスポンスする必要すらなかった(レスポンスをしてはいけなかった)のに。

相手は、もともと品性下劣な人物だから、今回のことで「評判が落ちる」とかいうことはないと思う。
でも久保選手は...。正義と悲劇の主人公になったつもりかもしれないが、今までどちらかといえばクリーンなイメージできただけに、今回のことで、かえって、愚かで汚れた、みっともない人に見えるようになってしまった。ちゃんとした本物の格闘家だと思っていたけど、今は、格闘家ではなくなってしまった気さえする。
バカを見たのは、久保選手のほうだよな。
かんじんの試合も、負けたわけだし。勝ったうえで、実は裏でこんなことがあったんですけど俺は正々堂々戦って勝ちました、と事情を明かすなら、まだ良いかもしれないけど、負けてどうこう言うのは...。

なぜ、こんなバカなことになるのを、久保選手は許したんだろうか。もちろん、人は何度でもやり直すことができるし、間違えたと思ったら、改めれば良い。格闘家なんだから、試合に勝つことによって、名誉を回復していけば良いとも思うが。なぜなのか、わけを知りたい。

まあ、なんにせよ、わたしの、久保選手という人物への評価は、だいぶズレていたのかもしれない。というか、この件について理解するための何か非常に重要なカギみたいなものが、もしかしたら隠されているのかもしれない。そう思う。