BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

映画の感想-『ひとつの太陽』-200629。

Netflixで『ひとつの太陽』という台湾製の映画を観た。

原題:陽光普照
英題:A Sun
チョン・モンホン 監督
2019年、台湾

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www.youtube.com


2時間半と結構長いのだが、
さらにプラス5時間でも平気で観ていられたかもしれない。

なかなか良い映画だったんじゃないかと思っている。

フリューゲルホルン? か何かじゃないかと思うが
中音域くらいの金管楽器のゆったりとした独奏に
シーンが 彩られている所や
意外といろいろハードな事件が起こるにしても
なんとなく作り手が登場人物みんなに
やさしいまなざしを注いでいるのが感じられる所が
ちょっとだけ
クリント・イーストウッドの映画っぽい気がした。

言葉による説明がじゃっかん多かったのが気になるが
それ以外のやりかたでの説明を怠っていたかというと、
別段そんなことはなかったと思うし、
なんかまあこんなもんかなと。

冒頭で発生する傷害事件の主犯格の男が
気持ち悪くて秀逸だった。
あの男がふたたび現れたとき
「あ、やばいこれからヤバイ展開になる」
って感じたもん、考えるよりも早く。

家族の関係が長い年月の間にこじれにこじれて、
もう、信じられないくらいかけ離れた所に
補助線を引かないと、
答えらしきものが出せそうになかった、
という感じが、切ない。