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BRILLIANT CORNERS-2

観た映画・読んだ本など関心ごとへの感想メインの、なんということのなさすぎる身辺雑記帳です。 少しずつ、いろいろ更新してまいります。 お気が向いたらお読みいただければさいわいです(^O^) ブログのタイトルは、セロニアス・モンクのアルバムから。「すみずみまで光り輝く」というような意味だそうで、なんとなくいいなとおもうもんで。

「ラ・ラ・ランド LA・LA・LAND」(2016)、「ひるね姫」(2017)。

いわゆるゴールデンウィーク進行というやつで
あしたからしばらくまた うんざりくるほど大変になる。
いまも 休んでいる場合ではないような気がして
ものすごくきもちがそわそわしてる。
が、きょうは日曜日だから休んだ。
どうかんがえても、休んでる場合じゃないどころか
むしろ休んでる場合だ。
休まんと。マジで。

先週の話なんだけど、渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムに
「ゴールドマンコレクション 河鍋暁斎展」をみにいったが、
あれがとてもたのしかったので、
きょうもまた行ってきた。
きょうが最終日だった。
河鍋暁斎はほんとにたのしくていい。
また会いたい。だいすきだ。
才気と気迫が 紙をはみ出してほとばしってる。
あと、新しい。なんといっても新しい。
こんどいつ こういう大規模な特別展示があるかわからないが
埼玉の河鍋暁斎美術館にもまた行きたいとおもっている。

www.bunkamura.co.jp


それから、これも、きょうの話ではないのだが、
ラ・ラ・ランド」を観た。
( LA・LA・LAND デミアン・チャゼル監督、2016年、米)

movie.walkerplus.com

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これはとってもよかった。
わたしには ほんとうにとても響くストーリーだった。
ミュージカルとしてというよりはただシンプルな
物語として観てた気がする。
ミュージカルだともちろん認識してたし、
形式としてはまちがいなくミュージカルだったが、
基本的に、役者さんたちが、
表現の手段としてはダンスや歌をやっていなかった。
なんつうかな。 ダンスや歌に、テクニック的な意味で
一生懸命すぎるというかな。
だから ミュージカルというかんじがうすかった。
音楽劇ってのは キャラクターたちが、
あふれてくるきもちを言葉では表現しきれないから
歌や踊りであらわす、というていのものだとおもうので、
歌や踊りを表現の道具として自分のものにしていない役者さんたちが
いくら一生懸命 ミュージカルで歌や踊りをしても、
それはあくまでも歌であり踊りであって、
キャラクターの心の表現ではない、と感じるわけだ。

その点やっぱ メトロゴールドウィンメイヤーとかの黄金期の
ミュージカル映画って、
というか それに出てた役者さんたちって、
ほんとすごかったわなと。
あと、
「ウエストサイドストーリー」
サウンド・オブ・ミュージック
屋根の上のヴァイオリン弾き
心そのものだ、歌や踊りが。
ああいったのがミュージカル映画だわなあ。

だがべつに そこはどうでもいい。
つい長々説明してしまったから なんか
マイナスポイントみたいな印象を
与えてしまったかもしれないが、
べつに重要な問題だったとはとらえてない。

わたしはすごく楽しんでこの映画を観た。
というか 後半など迷わず号泣であった。

わたしは、主人公のミアが、
もう一度勇気をふりしぼって受けたオーディションで、
自分のことを語ってください、といわれて、
自分が女優をめざしたきっかけ、叔母さんの思い出を
語りだすシーンに感動した。
「どうか乾杯を、夢追い人に
愚か者に見えても 彼らの混沌に
どうか乾杯を、心の痛みに・・・」
という歌詞には泣かされた。

また、ミアと恋人のケンカのシーンもよかった。
お互いに、「ほんとはこんなことが 言いたいんじゃない・・・」
とおもっている感じがすごくあって、
それなのに口がとまらないというか、
なにかおかしな狂った空気になってしまっているかんじが
じつにリアルに出ていてよかった。
あのギリギリとした緊迫感に
わたしはかなり緊張させられた。

あと、ミアが脚本・演出・主演をぜんぶ自分でやる一人芝居の
興行に 失敗した夜のシーンもとてもよかった。
ミアはあわててかけつけた恋人の顔をまともにみようともせず
車ではしりさってしまう。
彼女がとても傷ついていることが よく伝わってきた。


夢をおいかけることと現実とのギャップ、というような
大人ならぜったいにだれもがぶつかることについて、
そしてそれでも前をむいて挑戦しつづけることの
せつなさと重みと傷とについて
一生懸命 語ろうとしている物語だったとおもう。

おもえば エマ・ストーンが出ている映画には
きまってこれまで やられてきたな。
「ヘルプ 心がつなぐストーリー」
「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」。
エマ・ストーンがでていることそれ自体は偶然だとはおもうが。
このふたつもふりかえると ラ・ラ・ランドの物語のような
要素をもったストーリーだった。
勇気づけられるよな。


それで先週の話はおわりで、


きょうの話にもどると、
河鍋暁斎展2回目をみたあと、
地元にかえってきて、まず図書館にいき、
小林泰三の「人獣細工」(角川書店)をかりて、読んでみた。
小林泰三という作家さんのことは
わたしは数か月前まで知らなかった。
けれども、知り合いからすすめられて、
まず「玩具修理者/酔歩する男」という短編集を読んだら、
怒涛のおもしろさだった。
その知り合いにこのまえまた会ったときに、
玩具修理者おもしろかった」と感想をつたえたところ、
こんどは「人獣細工」という短編集におさめられている
「本」という短編をすすめられた。
その「本」を読むために「人獣細工」を図書館でかりた。
そのあと映画をみる予定であったので、
映画がはじまるまでの数十分だが、読んでみた。
まず最初の 表題作を読んだ。
わたしは夢中だった。
まったくすごい作家さんだ。
なんでこの作家さんが もっと文壇でちやほやされないんだか
わけがわからんな。
正直「酔歩する男」なんかは
おんなじようなかんじの話を東野圭吾さんが
パラレルワールドラブストーリー」で書いているけども
あれの半分のページ数で あれよりもずっと深いことを
書いていたなあ。小林泰三さんは。



時間になると、映画館に行き、
ひるね姫 知らないワタシの物語」を観た。
神山健治監督、2017年、日本)

movie.walkerplus.com

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こいつはとてもたのしかった。

清新、ということばがぴったりの、よい映画だった。
ファミリーにもおすすめ。
何回も観たい美しい映像。
ブルーレイでたら 買って またみたい。
映像表現における
イマジネーションとハイテクノロジーとノスタルジーの
混ぜぐあいが
わたしにはちょうどいいかんじでとても快適だった。
物語は、あまり深く考えないでみたほうが受け入れやすい。
でも観おわった今は わたしは深く考えたくなってしまっている。

高畑充希ちゃん歌うまい。
しっとりした よくのびる声でとてもよかった。

それにしても ワタナベの狙いが 
どうもなんとも よくわからない部分があったな。
なんだろう、完全自動運転車のお披露目を
オリンピックのセレモニーという大舞台で失敗させておいて、
あとで自分が自動運転車のノウハウを
モモタローから奪い取って形にすることで
名声を横取りして 会社を乗っ取ってやろう
ということだったんだろうか。
だが、
なんか、そこまでのことができる器の男に
まったくといっていいほど みえなかったな(^^)!!
そもそも 仮にそうした目論見が成功したとしても
そこからどうやったら 会社が乗っ取れるのかよくわからないし(^^)!
イクミが会社の中枢から離れて、末端の系列会社に
とばされたっぽいことは、エピローグで理解できた。
本編でそのころのイクミとモモタローの記念写真がでてきて、
すみっこにワタナベがうつりこんでいた。
イクミが、左遷されても 社長の娘であり、
非常に優秀な人材であることを理解していたから
へつらっていたということなんだろう。 
目端はきかないわけじゃないらしい。
だけども、なんかちっちゃいんだよな。
どうせちっちゃいなら、
話ももっと小さくまとまってたらというか・・・
たとえば、
オリンピックのセレモニーで自動運転車のお披露目をしたいのに
車のシステムがどうしてもうまく動かない
だがセレモニーは失敗が許されない大事なものだ
いまさらシステムの開発がうまくいってないってことを
社長に言い出せなくって、それで
モモタローがもっているノウハウを奪おうとしたとか
そのへんのかんじの もうちょっと ちっちゃい話だったら 
あのワタナベという男の小物っぽさが 納得できた気がする。
夢の世界でも、
エンシェン姫が、機械至上社会において 
いまわしい存在である「魔法使い」だから
幽閉しているんだけど
じつはかくいう自分も魔法使いなんです っていう
王さまに言えない秘密の部分で
ごちゃごちゃやってくれれば
現実と夢との話がそれなりにリンクするので 
ムリはなかったとおもうのだが。
ワタナベが会社を乗っ取りたいと 考えていたことは理解できるのだが、
彼にそれができそうに とてもおもえない感がすごかった。

エピローグでは、
モモタローと亡き妻のなれそめの物語が語られていて、
妻が亡くなった原因も、ほのめかされていたのがうまかった。
モモタローの顔に ちょっと出すぎだとはおもったけども(^^)

ひるね姫は、とくに 
ずっとみたいとおもってて みたというわけじゃなかったけど
すごくたのしい いい映画だった。
またみたい。 映像がうつくしかった。