原題:Maiko: Dancing Child
オセ・スペンハイム・ドリブネス 監督
2015年、ノルウェー
ノルウェー国立バレエ団のプリンシパル西野麻衣子さんが
出産・休業を経てチャイコフスキーの難曲『白鳥の湖』で
復帰するまでを追ったドキュメンタリー映画だった。
正直なとこ、楚々とした妖精のような、というよりは、
大阪のド根性ねえちゃんという感じの人だなと思った。
バレリーナもいろいろだなと感じた。
彼女をプリンシパルに戴くバレエ団の方も、わかってるなと。
西野さんは
「息子が可愛くないわけじゃないけど、
家にこもって息子と毎日つきっきり、
というママは、わたしにはとてもできない。
クレイジーなバレリーナだから」
と、夫に率直に気持ちを伝えていた。
夫は「僕が育休を取るから大丈夫だよ」と
西野さんの気持ちを受け止めて
「一緒に頑張ろう」と言っていた。
自分の気持ちをなんでもいいあえて、
何か困った時は じゃあどうしようか、と話し合える
こういうパートナーシップは、良いだろうなと思った。
白鳥の湖には つま先立ちで何度も回転をするシーンがあり
どんなダンサーにとっても疲れるしキツイ難所らしかった。
まして産休から復帰したばかりで万全とは言えない西野さんは
練習中はほとんど成功できなかった。
でも本番でバッチリ最後まで踊り切ることができ、
パートナーの男性ダンサーは
「僕まで興奮した!」と言って
西野さんの完全復帰を自分のことのように喜んでいた。