BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

映画の感想-『Maiko ふたたびの白鳥』-201104。

原題:Maiko: Dancing Child
オセ・スペンハイム・ドリブネス 監督
2015年、ノルウェー

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ノルウェー国立バレエ団のプリンシパル西野麻衣子さんが
出産・休業を経てチャイコフスキーの難曲『白鳥の湖』で
復帰するまでを追ったドキュメンタリー映画だった。
正直なとこ、楚々とした妖精のような、というよりは、
大阪のド根性ねえちゃんという感じの人だなと思った。
バレリーナもいろいろだなと感じた。
彼女をプリンシパルに戴くバレエ団の方も、わかってるなと。

西野さんは
「息子が可愛くないわけじゃないけど、
 家にこもって息子と毎日つきっきり、
 というママは、わたしにはとてもできない。
 クレイジーバレリーナだから」
と、夫に率直に気持ちを伝えていた。
夫は「僕が育休を取るから大丈夫だよ」と
西野さんの気持ちを受け止めて
「一緒に頑張ろう」と言っていた。
自分の気持ちをなんでもいいあえて、
何か困った時は じゃあどうしようか、と話し合える
こういうパートナーシップは、良いだろうなと思った。

白鳥の湖には つま先立ちで何度も回転をするシーンがあり
どんなダンサーにとっても疲れるしキツイ難所らしかった。
まして産休から復帰したばかりで万全とは言えない西野さんは
練習中はほとんど成功できなかった。
でも本番でバッチリ最後まで踊り切ることができ、
パートナーの男性ダンサーは
「僕まで興奮した!」と言って
西野さんの完全復帰を自分のことのように喜んでいた。