BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

映画の感想-『マジック・マイク』-200929。

原題:Magic Mike
スティーブン・ソダーバーグ監督
2012年、米

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それなりに楽しんで観た。
バーレスク』という映画の時にも似たようなことを思ったのだが
意外とそんなに大した話じゃない、ってのが良いなと思う。
地方都市の、そこそこの規模のお店の、
まあまあの男の子たちの、ほんのちょっとした話。
ショーのクオリティとかがむやみに高すぎないのも
(ダンスがうますぎない、ショーアップのセンスが良すぎない)
かえってリアルで良いような気がした。

男性のストリップショーの世界というのは知らなかった。
みてておもしろかった。
ショーの内容がめちゃくちゃ薄っぺらくてばからしい笑
結局「要するに脱ぐ」ってだけなのがわかりやすい。
女性客たちが一人残らずすごく楽しそうだった。
あのお客たちの笑顔を見てるだけで、
結構この映画を観たかいがあったという気がした。
観客参加型のショーで、ダンサーたちはお客を
ばんばんステージに上げ、彼女たちを巻き込んで
パフォーマンスをする。
でも女性たちは恥ずかしいとかそういうのが全然ない。
みんな心からショータイムをエンジョイしまくってた。
チップがバンバンとびかう所も異世界な感じ。

ショーに初めて出演したアダムという青年が
マドンナの『ライク・ア・ヴァージン』の音楽にのって
先輩に言われた通りおずおず服を脱ぎながら歩く所が
この映画の中で なんか一番印象的だった。
(初めてストリップショーの舞台に立つことを、
『童貞喪失』とか言っているのも笑った)
脱ぐのは脱いでも、キスをするのはご法度なのだそうで、
女性客にキスをしたことを先輩に注意されていたのが
興味深かった。

チャニング・テイタムのダンスは本格的だった。
『ステップアップ』の時もダンス上手だった。
大きな体をのびのび動かして迫力があって
カッコイイ。

アダムの姉を演じた役者さんは、
まじめでしっかりした性格を良く表現してた。
なんかちょっとぶすっとした表情の似合う女優さんだった。

一番良かったのはお店のオーナーのダラスを演じた
マシュー・マコノヒーだった。
あいかわらず振り切れた力いっぱいの演技だった。
最高。
評決のときとかリンカーン弁護士とか
ダラスバイヤーズクラブとか
ウルフオブウォールストリートとか
インターステラーとかの人だよな・・・
もはや別人なんだけど!!!
役者ってスゴイなあ・・・
こんなに役柄のふり幅が大きいと
精神に変調をきたしたりしないんだろうか・・・

マイクは良いのだがアダムがこれからどうなるのか
心配になった。

アダムはな~。 あれはちょっとダメだよな~。
どうなるんだろう、彼。