BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

映画の感想-『マリアンヌ』『破門 ふたりのヤクビョーガミ』-170212。

午後から外にでて映画館に行き、
映画を2本たてつづけにみた。

・・・

その場の思いつきで
ぜんぜん毛色のちがう
2本の映画を選択した。

『マリアンヌ』
原題:Allied
ロバート・ゼメキス監督
2016年、米

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1941年、第二次世界大戦下のモロッコ
カナダ人の諜報員のマックスと
フランスのレジスタンスのマリアンヌが
ナチスドイツ要人の暗殺作戦を遂行。
作戦上の必要から偽装夫婦生活を送るうちに
ふたりは本当に愛し合うようになり、

作戦を成功させたのち英国で結婚する。
子どもにも恵まれ幸せな日々を送るが、
ある日マリアンヌに二重スパイの嫌疑が。
マックスに、妻を殺害せよとの命令が下る。
妻が裏切っていたなどと信じたくない彼は
彼女の無実を証明しようと奔走するのだが。

話は先が読めまくるし、
映像にも、特に印象ぶかいものはなく 
正直あくびがでるほど退屈だった。
この手の話はめずらしくないしなあ。
カサブランカ』(1942年)
(モロッコつながりで思い出したのだが)
とか平凡なメロドラマだけど
公開当時はものすごく評価されたよね。それは
当時のまさにその時代を映した映画だったからだと思う。
べつに悪い映画だと思うわけじゃないが、でも、
現代の鑑賞に堪えるとは必ずしも言えないだろう。
なんか『マリアンヌ』を観ていたら
今『カサブランカ』みたい映画をやることに
何の意味があるのかよくわからなかった。
悪い映画だと思ったわけではないのだが。
二度はみないと思うね。

自分を愛していると言ったのはウソだったのか、
信じたいけど信じられないけどやっぱり信じたい
複雑な夫の心のうごき・・・ そういうのなら
個人的には『ナイロビの蜂』(2005年)のほうが
もっとうまくじっくりと描いていたように思う。

この映画で一番印象にのこったのは、
マックスがフランス語を学ぶシーン。
どういう意味のセンテンスなのか、
フランス語の早口言葉みたいなもので
マリアンヌと一緒に発音の特訓をしていて
マックスの発音がへたくそでかわいらしい^^)

ブラッド・ピットはやっぱりカッコイイ。
おひげをそってちゃんとした服を着て
髪をととのえると、年齢をちっとも感じさせない。
マリアンヌはマリオン・コティヤールが演じていて
こちらもほんとうによかった。
あの女優さんは魅力的でわたしは大好き。

・・・

『破門 ふたりのヤクビョーガミ』
小林聖太郎監督
2017年、日本 

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こちらは とくになにを
期待したわけでもなかったせいか
観てみたら かなりおもしろくて、
なんだ、みてよかった! と
明るい気持ちになった。
黒川博行のシリーズものの小説の
6作目だかが原作だそうで。
ヤクザと、うだつのあがらぬ青年の腐れ縁コンビが
出資詐欺にあって莫大な金を持ち逃げされ、
それを奪い返すために大阪を走り回るという話。
血の気が多いトラブルメーカーのヤクザ(佐々木蔵之介)と、
口だけ達者なナマケモノの青年(横山裕)のコンビが
なんだかいい感じで みていて楽しい。
佐々木蔵之介のことは まえからすきだが
横山裕のほうはまったく知らなかった。 
こんな役者さんがいたんだなとおもい
あとで調べてみたらジャニーズの人だった。
キャスティングした人は見る眼がある。

出資詐欺をはたらく男を演じた
橋爪功もいい味だしていた。
いかにも こずるくて
なんとなく憎めない小悪党。

ヤクザの勢力関係とか出資詐欺とか、
わからない人は いくら聞いても
わからないたぐいの 小難しい話だが
それでも、誰でもなんとかついていけるように
じつにうまくまとめていた。

関西弁の会話劇もたのしく、あきずに楽しめた。
もっとずっと見ていてもよかったような気がした。

北川景子さんは
めちゃくちゃかわいかったけど
やや浮いてた。いなくても困らなかった。

「マリアンヌ」は二度はみないけど
「破門」はもう1回くらい観てもいい。