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BRILLIANT CORNERS-2

観た映画・読んだ本など関心ごとへの感想メインの、なんということのなさすぎる身辺雑記帳です。 少しずつ、いろいろ更新してまいります。 お気が向いたらお読みいただければさいわいです(^O^) ブログのタイトルは、セロニアス・モンクのアルバムから。「すみずみまで光り輝く」というような意味だそうで、なんとなくいいなとおもうもんで。

「ザ・コンサルタント The Accountant(2016)」。

きょうは午前中は洗濯をしたり ノラネコに手をかまれたり
あと ノラネコにヒザにパンチをくらったりし
午後おそくになってから外にでて、映画をみにいった。

「ザ・コンサルタント」を観た。
(The Accountant、ギャビン・オコナー監督、2016年、米)

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wwws.warnerbros.co.jp


主人公はクリスチャン・ウルフ(ベン・アフレック
という会計士で、
アメリカの田舎町の会計事務所で働いている。
愛想がないが数字には図抜けて強い切れ者で、
地元の老夫婦のお金の悩み相談なんかを
うまくさばいていて、優秀な男だ。
そんなウルフのもとに、ある日 家電や義肢の開発を
手がける大企業から 財政調査の依頼が入る。
会計補佐の女性社員デイナ(アナ・ケンドリック)が、
使途不明金があるみたいだといってきたので、
調べてほしいという。
ウルフはその頭脳を活かして、
やっぱり会社の金の流れがおかしいと証明し、
さらにくわしく調べようとするのだが、
ここでなぜだか会社のほうから一方的に、依頼を打ち切ってくる。
そしてまもなく、ウルフは何者かから命をねらわれ始める。
最初に使途不明金のことを言い出したデイナも
あやしい男どもにおそわれるが、ウルフに救出される。
実は、ウルフは田舎町の会計士という表の顔のほかに
世界の超危険人物たちの秘密の帳簿をとりしきり、
年収10億をかせぐ裏社会の会計士という顔ももっている。
さらに、仕事のじゃまをする者を消し去るために
1.5キロ先の標的も撃ち抜く超絶狙撃術と
近接格闘術も備えている というとんでもない男なのだ。
ひきうけた仕事が中途半端に終わることが大嫌いなウルフは
命をねらわれたくらいでは仕事をなげださず
是が非でも企業の不正をつまびらかにしようと動き出す。

・・・
といったストーリーだ。

クライムサスペンスとバトルアクションとドラマとが
よくブレンドされてた。
伏線が何本もはりめぐらされ
けっこう複雑なのだけど、
どれもほったらかしにされず 少しずつほどかれていき
最後にきれいにつながってくるのが美しかった。
秩序と予測不可能性のバランスがよかったみたいで 
ちっともあきず、最後までたのしめた。
必要な人しか出てこないのもよかった。
出てきた人はひとりのこらず、みんな必要だった。

ウルフ役のベン・アフレックがとにかくハマってた。
見た目といい人物像といい キャラが彼に似合ってた。

会計補佐の女性社員を演じたアナ・ケンドリック
とってもよかった。
細くて小さくて頭だけが妙に大きく見えて子どもみたいだが
小鹿ちゃんのようでかわいい。
「50/50」でジョゼフ・ゴードン・レヴィットと共演してた人だ。
変わり者のウルフに偏見をもつことがなく
まっすぐかかわろうとする姿がとてもいい。
ウルフが途中で彼女と別れることになり、
「きみは称賛に値する」と
置き手紙をして去ったのがよかった。
「みんな僕を怖がって力で押さえつけようとしてくる。でも
君は非力にもかかわらず 僕を怖がらないでいてくれた」
という意味だろう。

ウルフたちを狙うやつらの親玉を演じた
ジョン・バーンサルもすてきな演技をしてた。
去年の暮れに「ジェイソン・ボーン」を観たばかりだったので
さいしょは「ほんとはヴァンサン・カッセルに出てほしかったけど
だめだったからこの人になったのかなー」とか思っていたのだが、
そんなふうにおもったのははじめのほうだけで、
すぐに、このすばらしい悪役の存在が
ありがたくおもえるようになっていった。
終盤のウルフとの対決シーンで、
(照明の効果もあったんだろうが、)
急に子どもみたいな 無防備な表情になったのがすごかった。
あの顔をみられただけでもかなり この映画を観た意味があった。

悪者たちの居場所を探し当てたウルフが
屋敷の大きな窓ガラスを威嚇射撃していくシーンも
アツかった。
撃たれる悪者たちにしてみれば
闇にまぎれどこから撃ってきているのかわからないうえに
とってもじゃないが一般人があつかえるような
火力の銃じゃないのに そのくせ異常に狙いが精確だ。
(ふつう、でかくて火力がある銃ほど狙撃の精度が落ちる。)
それで分厚い窓ガラスをドッカンドッカンやるので
音と衝撃が半端じゃなく、観てるこっちもふるえあがった。
屋敷中の窓が割られたところでようやっと銃撃がやみ、
しずかになった瞬間も
逆に ここから何がおこるのかとおもって
息をのむほど怖かった。

ウルフの近接格闘術は なんだかどこかで観たような
憶えがあったのだが、たぶん「ザ・レイド」の
「プンチャック・シラット」だろう。
ウルフのお父さんが軍人という設定だったし、
米軍の戦闘術にシラットが取り入れられているという
話を 「ザ・レイド」を観たときに きいたことがある。
お父さん仕込みの体術ということなのだろう。
体がでかいベン・アフレックがやったせいか
格闘シーンに異常に迫力があった。
相手をした悪者たちもちゃんとみんな強かったし。

しかしウルフは
仕事を完遂しなくちゃ気が済まないというのは
よくわかるのだが
なにも殺さなくてもよかったんじゃないかとはおもった。
最後、なんで殺しちゃったんだろう・・・。
やりすぎのような気がしたけどな。
いわゆる「法で裁けないクズの粛清」というのとは
ちょっと 話がちがうんだし。

ウルフのようなのは敵に回すと怖かろう。
悪い人間じゃないとはおもうがあんまり極端だ。


場面転換や回想シーンの 映像表現から想像するに
テレビや日本語吹き替え版で観ると
おそらくあんまりおもしろく感じられないとおもう。
でも、スクリーンで字幕版で観る分にはとても楽しめた。
公開中のいまのうちがおすすめ。
わたしはあと1回くらい観たい。

シリーズ化とかするかもしれない。
してもいいかもしれない。
続編がやるなら観たい。
弟と再会する可能性もあるし。