BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想をおもに記録しています。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

映画の感想-「ウルフハウンド 天空の門と魔法の鍵 WOLFHOUND(2006)」-120810。

インターネットの映画配信サービスで観た。

「ウルフハウンド  天空の門と魔法の鍵」
原題:WOLFHOUND 
ニコライ・レベデフ監督
2007年、ロシア

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www.allcinema.net


ダークファンタジー
主人公はウルフハウンドという青年だ。
彼はグレードッグという
戦闘部族の血を引いている。
刀鍛冶の息子だったが、
幼いころ、
悪いやつらに村を襲われ、
一族郎党皆殺しにされた。
生き残ったウルフハウンドは奴隷にとられ、
強制労働にあえぐ屈辱的な日々を過ごすが、
大人になって自由の身となり、
以来、復讐のために、
故郷と家族を奪った悪い奴らを
探す旅をしている。
そんなある日、ウルフハウンドは、
母を殺した男と遭遇
追いかけた先で、偶然、
なにかの鍵を手に入れる。

どうもこの鍵が、
世界の覇権をにぎるパワーをもつ
ツールらしく
ウルフハウンドの母を殺した男も、
この鍵を欲しがっているようだ。

でも、なぜ にっくき仇が
この鍵の存在を知っているのか。
そのあたりの秘密を知る、
とある国の美しいお姫様と出会ったり
地下牢に閉じ込められていた
老魔術師をたすけたり
なんやかんやで天空の門を
開けたり開けなかったり
悪い女神が呪いによる
眠りから目覚めたり目覚めなかったりとか
そんなかんじの物語だ
(書いててつかれてきた)。

感想を言い表すのが
なんだかむずかしいけど

おもしろくはなかった。
おもしろくはなかったのだが、
しかし
捨てがたい強い煌めきが
数ヶ所でみられた。
そういうところは血眼で探せば
だいたいどんな映画にもある・・
といえばそれまでだが、
本作のは
ずば抜けて特別な煌めきだったのだ。
くりかえすようだが
おもしろいかおもしろくないかで言えば、
おもしろくなかった。
おもしろくなかったことの残念さと、
数ヶ所見られたあのすばらしい
シーンたちへの感動とを、比較すると
後者のほうがわずかに大きかった。

具体的にどこが
煌めいていたか

たとえば、ウルフハウンドが
悪いやつに薬を盛られて
寝入っているあいだに
お姫様をふくむ仲間の陣営が、
敵に蹂躙されてしまうのだが
朝、ようやく目覚めて、
仲間たちがやられてしまったのを知り
途方に暮れる
ウルフハウンドの姿。
あれにはぐっときた。

それから、
ウルフハウンドの
奴隷時代のエピソードが
荘厳な音楽とともに
回想シーンとして描かれるのだが
これもよかった。

総じて、
「魔法」とか「呪い」とかが
ふつうにつかわれている世界にあって
ウルフハウンドをふくむ戦士たちは
みんな、ふつうの人間だった。
だから空を飛んだり
魔法で攻撃したりはしないので、
どのシーンも完全な肉弾戦であり、
とても地味だったのだが、
迫力があったし、悪くなかった。

女の人はみんなとてもきれい。
お姫様は、グウィネス・パルトロウ
ケイト・ブランシェット
足して二で割ったような超絶美人。
はじめのほうで
ウルフハウンドが助けた女の子は、
フェルメールの絵の
モデルにいそうなかんじ。

男の人は、ウルフハウンドですら
おせじにも二枚目とはいえなかった。
みんな、獣のようであり、
野性的であり、ギトギトしていた。

キリスト教的なものの考え方、とらえ方が、
物語の基礎にある気がしたが、
それ以上に民間信仰
土俗・自然信仰的なニュアンスを
強く感じた。
超自然的な力がはたらいて、
ウルフハウンドを危機から救ったりするのだ。

おもしろいとおもわなかったが、
観たことがまちがいだったとまでは
おもわない。
意欲的で悪くない映画だった。
ロシアさんもけっこう
すごい映画作ってるんだなあ。