BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

3年前の事件とかをめぐって

TBSラジオRKB毎日放送が少し前に発表した特別番組「SCRATCH スクラッチ 差別と平成」を聴いた。3年前に、相模原市障がい者施設「やまゆり園」で発生した、入所者大量殺傷事件をめぐる内容だった。いろいろ思うところはあった。今は詳しくは書かない。自身の息子も障がい者であるという、RKB毎日放送の男性記者が、逮捕され現在は拘置所にいる植松聖と、繰り返し面会して会話をかわした内容の再現音声が、番組のメインパートだった。この記者は、「世の中には、『障がい者』と、『まだ障がい者でない人』しかいない」との考えを述べていた。聴いたときにはよくわからなかったのだが、あとあとになって、なるほどなあと、思うようになってきた。

 

「文藝春秋」8月号を、昨日コンビニで立ち読みしたが、ここでも、やまゆり園の事件が取り上げられていた。こちらは、やまゆり園のことだけでなく、川崎のスクールバス乗り場の無差別殺傷事件や、練馬の元農林水産省事務次官が息子を殺害した事件なども扱い、家族という閉鎖的な単位における病理、という切り口で、何人もの識者の寄稿を読むことができた。斉藤環さんのところは、あの方は昔からこの関連のことに詳しいから、さすがに興味深く読んだ。また、橋下徹さんの意見も読めた。あの人が書いたものを読むのは、実はわたしは初めてだった。えっ、あの人のあの発言って、本当はこういうことが言いたかったのか!!と驚かされるようなことが書かれていた。目からウロコだった。自分とは全然、考え方が、ちがうけど・・・。あの人の発言の意図を、よく自分で調べようとしないで、誤解していた部分があったことに気づいた。

「スクラッチ」は、もうネットラジオのバックナンバーサービスでも、聴取期限が切れてしまっていると思う。だが、動画共有サイトとかを当たれば、見つかる。メディアファイルをダウンロードとかしちゃったら違法だろうが、ただ聴く分にはセーフのはずだ。わたしもそれで聴いた。TBSラジオRKBの、公式コンテンツだったかどうかは確認し忘れた。ぜひどなたにも、探して、聴いてみていただきたい。「スクラッチ TBSラジオ」で検索すれば探しやすいはずだ。ちなみにダイジェストなどではなく、フルバージョンがおすすめ。

文藝春秋は、書店やコンビニや図書館にある。

 

文藝春秋、おもしろかったな〜。もっとちょくちょく読もう。