BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

無題-200425。

久しぶりに少しだけ外出した。

 

髪の毛を切った。

一時、パーマをかけてみたくて、少しのばした時期もあったんだけど、
やっぱり短い髪の方が、多分 わたしには似合っているし、快適だ。
それに、とても不器用で、長い髪を、みっともなくないように
自分で整えたりすることが、できないのだ。
そういうことを確信してからは いさぎよく
どんどん短くなっていっている。
美容師さんもおもしろがって どんどんいこう! と言ってくれて
毎回スキッとカッコよくしてくれる。

 

いまはこういう状況であまり人に会うこともないので、
すこしくらい髪型で遊んでもいいかと思い、
ツーブロックにして、明るめにカラーリングした。

 

ツーブロックだが、意外とそんなに目立つようなことはない、
というのが、やってみて第一の感想だった。

髪の毛を持ち上げると、中を刈り上げてあることがわかるのだが、
持ち上げてみなければわからないようにしてもらったので、
単にわたし自身が 頭が軽くなり、快適になっただけだった。

 

快適だ〜。

 

 

ピアノの先生をやってる友人が
Instagram上でミニライブをやったので、聴いた。

オンラインライブって、思ったよりもずっと
楽しいんだなとわかった。

視聴しながら、ハートマークとかを画面上に送ったり
コメントを入れたりでき、
それはライブ動画を配信している側も、
リアルタイムで見ることができる。

 

だから配信している側は、
誰が観ているかも 観ている人の反応もわからないで
虚しくひとりぼっちでやってる・・・みたいな感じがしないと思うし、
観ている側は「参加してる」感を得ることができ、
じゅうぶん盛り上がってる気になれて、楽しい。

実際の、生ライブほどじゃないとはもちろん思うが、
予想していたよりはだんぜん楽しめた。

友人のピアノの音を、これだけまとまった時間聴いたのも、
とても久しぶりだったから、うれしかった
忙しいなかでも、いつもちゃんとトレーニングしようと
努めている人なので、
学習者でなく教える側になった今でも、
腕が上がりつづけているのを感じる。

期間をあけて聴くと、彼女が進化していることが
よりよくわかる。

わたしの印象としては、音の輪郭が鋭くなってきている。
いまは透明感がありつつ、やや儚げな・・・
水晶かトパーズのような
宝石をおもわせる音色だと感じている。

ショパンのバラード一番なんかは
どんな著名なヴィルトゥオーゾの演奏より
この友人のピアノのが好きだ。

いまは遠く離れて暮らしてるけど、
かつて学校で毎日いっしょに過ごしてたときと
ちっとも変わらず、
いつもひたむきに、ピアノと音楽教育にとりくんでいる。

だらしなく、面倒くさがりのわたしにとっては、
じまんの友人だ。

無題-200423。

帯状疱疹は医師に予告されていた通りの経過をたどって徐々に治癒に向かっている。一見なんだかすっごく悪化しているように見えるのだが予告された通り以上のことは起こっていないから心配はしていない。熱が下がったので体調はだいぶ良くなってきた。ゼンソクがおさまっていないから万全ていう感じじゃないけど、熱がないので深く眠ることができて、翌朝かなりマシな気分で目が覚める。赤い発疹のほとんどは胴体、上半身に広がっている。でもちょっとだけ、右耳のうしろにもある。このブツブツの様子を言葉で表現するのはむずかしい。ニキビとも違うし。問題は、メガネをかけたとき、ツルがちょうど当たることだ。そのたびに眼前に火花が散るほどの強烈な痛みが走る。体に広がっている発疹も痛いのだが一番つらいのはこの耳のうしろだ。それにメガネをかけている間じゅう、右側頭部がビリビリと痺れるように痛む。メガネをかけるのがイヤだ、という未だかつてない気持ちを経験している。メガネをかけないわけにいかない。いろいろ考えたけど結局メガネのツルに小さく切ったガーゼを巻いてツルが直接皮膚に当たらないようにした上でメガネをかけることにしている。痛いのにはあまり変わりはないけど衛生的には多少マシだろうと思う。こんなことになるならコンタクトレンズもつけられるようになっておけば良かったと思わないこともないが、仮にコンタクトを導入しても、病気が治ったらどうせすぐメガネしか使わなくなる。面倒くさがり屋だから。

あと2週間もすれば治るんじゃないかなと思う。予想よりちょっと長めにかかっているけど・・・。連休いっぱいしっかり休めば5月なかばは心おだやかに過ごすことができるはずだ。

 

無題-200417。

体に腫れが出たのは帯状疱疹だとわかった。かゆいというよりは痛い。服とこすれただけで、神経に直接響くようなショックを感じる。ゼンソクとの二重攻撃でだいぶまいっている。でも生きている。これよりももっとつらいことや、苦しいことも、過去にはいくつかあった。

ともかく一秒でも長く家の中にいて横になるようにしている。

 

本を読むことと 映画とかを観ることが良い気晴らしになる。短い間でもつらさを感じずにいられる。

エリザベス1世の治世についていよいよ知っていこうと思ってたけど

やっぱりリチャード2世からヘンリー4世からヘンリー5世、のところ(シェイクスピアの『ヘンリアド』に当たるところ)が好きになってきて、そのあたりを、またウロウロしている。ただ歴史について知識を吸収するとかいうのでなくて「史劇」になっちゃってるのがポイントで、特にシェイクスピアの戯曲となると、実写映像作品はたくさんあって、いろいろな役者さんが演じていて演出の手法もそれぞれバラエティに富んでいて、見比べるのが楽しい。こうしてタコツボにハマって出られないんだと思う。

『ホロウ・クラウン』という、まさにこのヘンリアドの実写化海外ドラマがあるのを知って、リチャード2世まで戻ってきた。このドラマ、シェイクスピアのセリフをかなりそのまま使ってて、戯曲を読んでから観るとすごくおもしろい。文字だけではわからないところを映像で「答え」にしてみせてくれる。「こういうシーンだったのか」と納得できて、良い。その上で原作戯曲に戻るとまた違った味わいがある。

 

わたしのなかのエリザベスは、まだまだとうぶん、戴冠できそうにない。

エリザベス1世強化期間-200412。

シェイクスピアのいわゆる
『ヘンリアド』を読み終えたし
海外ドラマや映画を観たり
本を読んだりWikiに聞いたりして
スペインとフランスとポルトガル
ネーデルラントスコットランド
アイルランドあたりの事情や
ヘンリー8世とその王妃や愛人たちや
その子どもたちのことを少しは理解した。

何も知らなかった時よりは
ずいぶん違ってきたものだと思う。

いよいよエリザベス1世戴冠~その治世、
さらにメアリー・スチュアートとその子孫、
すなわちグレートブリテン王と連合王国の王たちの
物語の方にタッチしていっても
大丈夫そうな感じになってきた。

とにかく事情がめちゃくちゃ複雑だし
一人の人が何回も結婚・離婚を繰り返すし
おなじ名前の人がたくさんいるし
生まれたかと思うとすぐ死んだりするので
何がなんだかわからなくなりまくるのだが
でも、それぞれの人物に対して自分なりに
「こういう人」という「イメージ」ができてきた。
つまりその人が何をしたかだいたい頭に入った。
それがいつ、なぜ、どんな時になされたかもわかり、
結果どういうことになったかもわかる。
わたしは多分この「イメージ」が
欲しいと思っていたわけだと思う。
そこまでたどり着けるはずだとある程度信じていた。
今となっては、そろそろ先に進んでも大丈夫、という感覚がある。

早速 ケイト・ブランシェット主演の
『エリザベス』(1998年)と
マーゴット・ロビーシアーシャ・ローナンが共演した
ふたりの女王 メアリーとエリザベス』(2018年)
を観てみた。
他にもけっこう
エリザベス1世メアリー・スチュアート
ことを描いた映像作品はあるようだ。
彼女たちのことに関心を持つ人は多いんだなあ。
なんでなんだろう・・・

なぜこれらのことに自分が関心を持ったのか
正直言うと自分でもあんまりよくわからないのだが
もう良いや、と思えるまでは
もうちょっとしがみついてみようかなと思っている。
どうせ 時間はあるので。

コインランドリーで出会ったおじさま

近所にコインランドリーができた。
花粉症やゼンソクがあるので 
コインランドリーの大きなガス式乾燥機を
使うことができるのは とても助かる。

今日もコインランドリーに行ったら
めずらしく自分以外の利用者の人と会った。
60代後半くらいの男性だった。
機械の使い方がわからないようだった。
操作をしてあげたりして、手伝って差し上げた。
おじさまが自動販売機でコーヒーを
ごちそうしてくださった。
わたしも自分の洗濯物があったので
おわるまで一緒に店内でおしゃべりをした。
わたしが不安にならないように気づかってくれたのか、
運転免許証を出して見せてくださった。
76歳だった。60代後半とお見受けしていたので
内心ものすごく驚いた。
元気で、70代には見えなかった。
がっしりしているし、顔色もとても良くて、
何より、明るくて笑顔がとってもすてきだった。
でも若く見えますねとか、いちいち言うのも
どうなのかなと思って 言わずにおいた。
身の上話を楽しくきかせてくださった。
お話を聞いて、
おじさまが笑顔がすてきで幸福そうに見えるのも
納得、という感じだった。
おじさまが話してくださったことの内容や
わたしにかけてくれた言葉は全部、
わたしの心の中にとっておこうと思っている。

おじさまは 脊柱管狭窄症という病気で
数年前に手術を受けたらしかったが
それ以外は今のところなんら体調に問題なく
過ごしているとのことだった。

またコインランドリーで
お会いすることもあるかもしれない。
会えるといいなと思っている。
いつまでも元気でいて欲しい。



映画の感想-『特捜部Q カルテ番号64』-200410。

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www.youtube.com

原題:Journal 64
クリストファー・ボー監督
2019年
デンマーク・ドイツ合作

この小説が原作↓

www.hayakawa-online.co.jp

www.hayakawa-online.co.jp


このティザーの真ん中の女の子は、
リタっていう、確かにこの物語に出てくる子なんだけど、
リタがこんな風にヒザ抱えて座ってるシーンなんか
映画のなかになかったけどね~。


いや~
カールとアサドのバディね~。
アサドが頑張ってくれなかったらすぐ崩壊するね。

ティザーのカールとアサドを見てもわかるのだが、
アサドは、カールのことをいつも見ている。
彼が何を考えているのかをいつも考えているし、
自分が何を考えているのかをカールに伝えたがっている。
コミュニケーションてそういうものだ。当たり前だ。
でもカールは心ここにあらずなんだよな。
常に人が考えるよりも数歩先のことで頭がいっぱいで、
アサドという相棒がいるのに彼のことなんか何も考えてない。
いつもそういう感じだ。

しかしまあカールの挙動不審度が半端じゃないですな。
多分わたしがあまり深刻に考えていなかったんだと思う。
ここまでひどいとは思わなかった。
アサドに加えてローセがチームに加わったことで
カールがいかにおかしいか見えるようになったのだ。
ニコライ・リー・コス、本当に良い演技していますな。
カール役はもう彼以外に考えられないよ。

エンディングで、バーの窓辺でくつろぐ優しそうな女性に
声をかけるカールの姿がとらえられていたけど、
あの女性、物語の序盤あたりにも1回出てきていて、
まあ、いつも夜に店の前を通りかかるとあの女性がいて、
ステキな人だからちょっと気になってて・・・みたいな
ことらしいんだけど、
もうなんかあのシーンとか、単純にカールが
精神的に危うい人みたいにしか見えなくて、
心配になってしまったもんな・・・
もちろんあれは、決して、そのような、
カールのメンタルのヤバさを表現したシーンではないのだ。
むしろこの第4作のなかで、彼の社会性はわずかにアップした。
(アップした・・・かも・・・しれないのだ。多分)
健康的に他人に興味を持てるようになってきたことを伺わせる
言わばハッピーエンド的なシーンと受け取るべきなのだ、あれは。
だが心配になるんだよね・・・。
やっぱおかしいってこの人。
カールやばいって。
まあ、社会性がアップしたと言っても本当にほんのちょっとではある。
気のせいかな~・・・くらいの感じだ。というのも
病院の廊下のテレビを、そばの患者さんが観ていたのに、
カールが勝手にモニタの向きとチャンネルを変えちゃったので
患者さんがあきれた顔をして立ち去ってしまい、
「俺、何かした?」みたいな顔をしている所とかあって
結局、道のりは遠いのだ。
一声かけよう、一声。「チャンネル変えても良いですか」!

彼はどうしてこうなのかね・・・
心に抱えている問題の数が多すぎるのか
意外とカール自身かなり繊細な性格ということなのか。
アサドのように社交性抜群の安定した相棒がいてくれることは
カールにとっては神の恵みだよな。
アサドが支えていてくれなかったら、
カールは近々発狂してしまうと思う。

でもこの作品で、カールの笑顔と、ちょっとだけ
いつもよりもおだやかな表情を浮かべている所が
見られたのは良かったね。
カールがね~ ほんとに心配だよ。
もうちょっとラクに生きられるようになったら
最高なんだけどね~。

『特捜部Q』シリーズの実写映画化作品で
これまでに発表されているものは全部観たことになる。

この『カルテ番号64』が一番おもしろかった気がする。
アサドがどうなるのか本気で心配した。

物語が動き出すのがけっこういつも終盤近くなってからで、
それまではテンポ感も雰囲気もゆったりしていて
大丈夫かなこれちゃんと話終わるのかな、って感じなのだが
毎回ちゃんと終わる。終盤40分くらいで、動き出す感じだ。

福祉国家を盤石たらしめてきた努力の歴史のかげに
やはりこういう胸糞悪いことがあったわけなんだな。

デンマークにとってきわめて今日的で、
かつ実際的なトピックを題材に、物語が練り上げられているので、
とても興味深く、おもしろく観ることができた。

これも、追って原作を読みたい。