BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

映画の感想-『マジック・イン・ムーンライト』-190817。

原題:MAGIC IN THE MOONLIGHT
ウディ・アレン監督
2014年、米・英合作

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www.youtube.com


「これまでに観たウディ・アレン監督の映画のなかで
 一番おもしろかった」
というほどではなかったけど、楽しく観た。

古い天文台での夜のデートの思い出が
また再現されるのかな?と思いきや
(ハリウッド映画はそういうのが好きだから)
まったくされなかったこととか
ケガをしたおばの快復を願うあまり
神頼みをしかけたスタンリーが
はっとわれに返るところが、良かった。

気まずい真相がバレてしまってからの展開には
もっと心の奥底を引っ掻き回されるような
できごとが起こることを期待してた。
その割には案外普通だった。

スタンリーがなぜにああした
考えかた、人生観を持つに至ったかについては、
もう少し説明が欲しかった。

ブライスの義兄が
出会って間もないにも関わらず
霊能力者などよりもはるかに的確に
スタンリーの人間性を分析してしまっていたのが
おもしろかった。
スタンリーはいつだって、
俺と同じ次元で話せるまともなやつなんていない、
俺にはすべてがわかってるんだ、なんて風情だけれども、
スタンリーがそうやって内心バカ扱いして
下に見てる人たちのほうが
意外と彼のこと全部見透かしてた。

自分は何も悪いことしてないぞというスタンスで
あくまでもいることができて、スタンリーは
さぞかし気分が良かっただろうけどな~。

言葉を発さなかったり、ものを知らなかったりしても
だからその人が何も考えてないということにはならない。

ソフィが彼のもとに結局来ないか、
来るかどうかわからないまま、結末を迎えた方が、
良かったんじゃないかなーと思う。



ウディ・アレン監督の映画、観るの楽しくなってきた。
もう、しばらくはいいや、って思うくらいまで
観られるだけ観てみようか、とりあえず。