原題:Suspiria
ダリオ・アルジェント監督
1977年、イタリア
ひとりで観た。
元はイタリア語なのだろうと思うが
わたしが観たのは英語吹替えだった。
「怖い」とは、まったく感じなかった。
ストーリーが、あるならあるで
もっとまともな語り方というものがあると思うのだが
物語としてはほとんど、形をなしていなかった。
語り方をちゃんと知っているけど面倒だからやらない、
くらいの 良い加減さを感じた。
「頑張ったんだけどできなかった」、ではなく。
でも、この『サスペリア』が、後のホラー映画界に
いかに強烈な影響を及ぼしたかは良くわかった。
音楽と、その音楽の聴こえかたの新しさには驚嘆。
最初は、この音楽、合ってないな~という感じがあったのに
だんだん慣れてきて最終的には聴こえてこないと不安になる、
くらいの感じになっていった。
・パットを殺した腕の毛深い男は誰なんだろう。
・なぜ盲導犬はピアニストをかみ殺したのか。
・学校の運営者側にとって、自分たちのしていることが
ばれるとまずいわけは何だったのか。
・建物まで壊れなくても良かったのではないかと思う。
ラストシーンでヒロインが笑っていたのは、
わたしには、単にほっとして笑ったように見えた。
演技ではなく、素の表情だったのではないだろうか。
もしかしたら、監督がラストの演出の内容を
あえて女優さんに知らせていなかったのかもしれない。
となると女優さんは即興で対応を迫られたことになり
(いわばドッキリだ)勘弁してよねもう、という笑顔を
最後につい浮かべてしまった(本番に使われるとは思わず)
・・・ということだったなら、おもしろい。
女優さんはすごくかわいかったしいい演技をしていた。
アメリカの人なのに、この映画のためにイタリア語を
習得したそうだ。
イタリア語でしゃべっている所を聴いてみたかったが
英語吹替えしか入っていなかった。
安いソフトだからかなあ・・・
観終わってから知ったが、この映画、リメイク版が
ついこの前から公開されているんだってね。
いやあ・・・~ヤダなあ。観たくない・・・
だって 怖そうだもん・・・。
トマス・ド・クインシーの小説が原作だと聞いたので
さっき近所の古書店に行って探してみた。
『阿片服用者の告白』はあったが
本作の原作だという『深き淵よりの嘆息』はなかった。
『阿片服用者の告白』も、読んだことがない点では同じなので
まずは『阿片服用者~』を読んでみようかなと思い、
買おうかなと思ったけど、やめておいた。