がんばって今週あと3冊読んでみた
若林正恭/オードリー
「社会人大学人見知り学部卒業見込」
(角川文庫)
宿野かほる
「ルビンの壺が割れた」
(新潮社)
どれも最後まで読めた。
若林正恭/オードリー
「社会人大学人見知り学部卒業見込」
(角川文庫)
https://www.kadokawa.co.jp/product/321510000058/
3つのなかではこれがいちばん
「読んでよかった」と。
すでに何回かまたページをくって
好きなところを読み返してる。
人が生きていていい理由には
2種類ある、というのと
「人間関係不得意」くんシリーズ全3回には
胸があつくなった。
それに、なにより、文がよかった。
えらそうな口をきいてなんだが
表現がすごく「らしい」。
説明のための、だれが読んでもわかるように整備された文ではなくて、
書いた人の人柄、そのままだった。
自分じゃない頭のもちぬしが書いたものを読む、ということの
根源的なよろこびを感じた。
何年か経ってからこの本のこと
すごく励ましてくれた本だと
なつかしく思い出すかもしれない 。
https://www.gentosha.co.jp/book/b11701.html
数ヶ月まえに1回ななめ読みしてまたもう1回読んでみた。
中心に、
ぬくもりあるおおきなうつろがひとつ、
そのまわりでおおぜいの人たちが
きりきりまいし
勝手に泣き勝手に笑い
勝手に納得したりしなかったり
ものごとを処理していく
その顛末がわたしには異様にうつった。
うつろのいちばんちかくにいる
人物そのひとの心情の描写が
あまりないので、彼女の心が
偏向をつよめていくようすが
わかりにくかった。
まくらもとに・・・というところを
読んだときは
しらじらしくていささか冷めた。
「こういうことがもし発生したら
どうなっていくのかな~」というのを
最後まで徹底的に描いてたのは
よかった。
募金活動のところはすごくよく
調べられていた。
ラストはやりすぎかも。
映画はでも観てみたい。
おもしろそう。
「聖女の救済」以来
これだけおもしろくよめた東野圭吾作品はひさしぶり。
宿野かほる
「ルビンの壺が割れた」
(新潮社)
https://www.shinchosha.co.jp/sp/book/351161/
しりあいに昨日すすめられ、
その帰りに近所の書店で探したがなく、きょうべつのもっとおおきな書店で
買い、すぐに読んだ。
評価しにくいが
うまい作家さんの
ちょっとしたお遊び小説
というかんじをうけた。
アカウントを立て直したけど
とくに意味はありません、という
言わずともいいことをわざわざ的な
おもわせぶりなところと
女性嫌悪と女性恐怖と
マザーコンプレックスが
色濃くにじむ文面から
どんな展開になっていく話なのか
おおかた見当がついた。
髪飾りの話は
配置するタイミングが
おそかったとおもう。
だけど2回読めるおもしろさが
160ページたらずのなかに
コンパクトにつめこまれていて
たのしく読めて
ひまつぶしになった。