BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

240319。

年に1回くらい、グーグルアースとストリートビューで実家を検索してるんだけど さっき、久しぶりにみたら、実家が建て替わっていた。
1年半くらい前から兄の名前で何かの工事を行なっていることは、画像で把握ずみだったんだけど、リフォームやら部分的な改築程度かなとおもっていたら、みためから何から、本格的に刷新されていた。

 

ストリートビューで拡大すると、一階の物干し場に 母の趣味とは違うようにおもわれる、女性向けの洋服が干されているのがわかった。

 

弟はすでにほかの場所に家を買ったはず。
もしかして、兄が結婚・・・?兄の奥さんは、母と同居することを承諾したのか・・・?

でも弟が前に買った家を売却して実家に戻った可能性もあるか?

いや、兄の名前で建て替えた家に弟夫婦が入って兄が家を出たということになるから それはおかしいな。

兄と母の二人暮らしという状況が変わらないのに、家をバリアフリーリフォームどころか全体的に建て替えなんてことまでするなんて、それも考えにくい。

やはり兄が結婚、かな。

母が再婚・・・もありえるか?

でもその場合 やっぱり 兄が施主になるのはおかしいよね

 

2年くらい前だったかもっと最近のことだったか、兄からわたしのスマートフォンに着信が入ったことがあった。たしか、前後して、母と仲良くしてくれていたご近所のおくさんからも。わたしはどちらの電話にも出なかったし折り返しもしなかった。だって話したくなかったしもし本当に重大な用件ならまたむこうからかけてくるだろうと思ったから。もしかしてあれは実家の建て替えと兄の結婚をしらせる電話だったのかな。

 

ちょっとだけ気になる。

でも連絡して確認したいとは思わない。したくない。


だけど複雑な心境
うまく一言ではいえないけど
なんとなく「これで、実家にむりやり呼び戻されるなどといった恐れがなくなったような気がして、ほっとしている」

「これでいよいよ帰る場所がなくなり この世でたったひとりになった」
が混ざったような気持ちかな。

 

わたしきっと今、すごくさびしいんだな。

 

つらいことが最近いっぱいあった。

 

 

 

 

240318。

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きのうも横浜の毎月恒例マラソン大会の1キロと3キロだけ走ってきた
おもったよりも余力はあったので、5キロの部も走ろうか、それとも5キロの部をスキップして10キロにトライしようか迷ったけど 体調の関係もあり、一応ここまででやめといた。
花粉がヤバかった。
あと、折り返し地点からの向かい風がエグかった。

 

この大会では、初回参加のときに、個人レコードの蓄積のためのゼッケン番号がわりふられ、記録用のバーコードプレートと、ゼッケンが与えられる。このとき渡されるゼッケンは、四隅をゼムクリップでシャツに留めるタイプの、ただの黄色い布プリントのやつ(端がどんどんほつれてくるので、チクチク縫って、加工した)。連続30回参加すると、タンクトップみたいに着られるタイプの、赤いゼッケンがもらえる(確か、さらに100回とか?でネイビーのゼッケンがもらえるはず。違ったかな・・・)。「通算30回」ではなく、「連続30回」だから、赤いゼッケンをもらうには、雨の日も風の日も雪の日も、30回出続ける必要がある。そこまでがんばらなくてもいっかー、と思ってたけど、いまは、せめて赤いゼッケンがもらえるまでは、この大会に出ようとおもってる。

この大会もう出るのやめようかなと、ついさっきまで考えてた。ここ数ヶ月でいろんなことがあり、大会は楽しいしいろんなコースがあって好きなんだけど、いっぱいつらいことがあって、もう、わけわからなくなった。

けど、やめるのはいつでもできる。行くのをやめる、それだけ。

赤いゼッケンがもらえるまでとりあえずがんばろうって思う。そのころには、この月例の大会を卒業しようとか、やっぱり次も来ようとか、今よりも悩むことなく決められるようになってるかもしれない。
続けたかったら続ければいい
やめたら、また他の場所で、こういうのを探すか、
別の新しい世界にいけばいい。

いつでもやめられる。

大会は月1回だから、これから30回だと2年半くらいかかるけど、それくらいがんばったあかつきには、もしくはもう少し早い段階で、さすがに10キロくらいは、楽に走れるようになってるんじゃないか、ともおもう。ちょっと10キロ走ってこよー、って感じに。いまは、一度レースで完走したとはいえ、正直、「わたしは10キロを走ることができるランナーである」とはとても言えない。ぜんぜん、気軽に走れる距離じゃない。

大会に参加し続けるのも、楽な道ではないけど、いま無理に大会から離れても、いっそう、いろんなこと引きずっちゃうかも。だったらもう、続けよう、って思う。どんなことがあっても、大会がひらかれる限りはがんばって参加しつづけて、30回やりぬこう。1キロだけ走って帰っても、参加は参加だから。それならできる。
カゼとかひかないように体調管理をしっかりしなくちゃ。ケガもきをつけないと。

わたしの体はどこも悪くなく健康で、心臓は動いており、数キロ走ることのできる2本の足も持っている。
やめたい理由も、やらない理由も、探そうと思えばいろいろいっぱいあるけど、それでも続ける選択をとる思考が今はまだある。
やりとげよう。

240315。

好きな人に思いが届く恋を一回もすることができず 誰とも愛しあえず抱き合うこともなしに人生を終えることになったとしても、それはほんとに、結果なわけで、結果っていうのは、いたしかたのないものだとおもう。思いを受け止めてもらえなくても、返してもらえなくても、しょうがない。でも、好きになった人がいた ということを、思い出に持つことはできるので それでもう、わたしの人生はしょうがないかなとおもう。たくさんのいろんな人といろんな恋をして愛し合うとか たったひとりと出会って人生をともにする とかいう人生は おそらく わたしのターンでは 手に入らない。わたしがいつかどこかで死んで そのあと わたしの生まれ変わりか、そのまた生まれ変わりが、そのターンかもしれない。生まれ変わりとか、あるといいなー。わたしの生まれ変わりでも、わたしじゃないから、わたしはまったく関係ないけどな涙

 

だからこの人生はもうしかたがないということで理解しておきたいとおもう。

いまは思えなくても、いつか、たぶん、そう思える。

240313。

きのうカバンに入れていた炭酸水のペットボトルのフタが微妙にあいてて図書館でかりた本(しかも返却期限をすぎている)がけっこうな水浸しとなり、帰宅して一生懸命乾かしたんだけど、裏表紙をよくみたら、古い本なのですでにいろいろな事情でヘタってて、「水濡れあり」「汚れあり」のラミネートラベルがはられているのをみて、「ラッキー」と思ってしまった。わたしクズだな・・・

 

ちゃんとごめんなさいして、怒られよ。

 

クズといえばゆうべ 正直かなりのクズ野郎だったわたしの父が、たぶんわたしのこれまでの人生で初めてだったとおもうんだけど、夢に出てきてびっくりした。

叔母と、わたしの弟夫婦につきそわれて、実家にやってくるという設定だった。
わたしに何か怒られるのではないかとビクビクして、叔母のうしろに隠れるように立っていたけど、すぐに父だとわかった。
なんかわたしの認識よりも背が高かった。

白地に赤いラインの入ったジャージ上下を着てたような気がする。実際の父はそういうかっこうするタイプじゃなかったけどなあ。白のジャージなんか着てたことなかったとおもう。他の誰かのイメージが混ざったんだろうか。

 

あと、その夢に、クズで有名な「空気階段」の鈴木もぐらくんも出てきた😆

もぐらくんは、わたしの兄の友人であるという設定で、夢の中で、兄と一緒にわたしの部屋にいた。映画の半券コレクションを床にばらまきちらかして、一枚一枚裏返して、裏のあいたところに作品名と観た映画館をボールペンで書いてくれていた(いつも映画館で映画を観て帰ってきたときにわたしがやっていることだ)。でも、その字を見たら、信じられないくらい下手くそだった。下手くそなうえに筆圧が強くてぐりぐり書かれた汚い字だった。「もぐらくんがくると、部屋が汚くなるし、しかも字も汚い」とハッキリ苦言を呈したら、もぐらくんは爆笑していた。

240311。

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厚揚げとブロッコリーの味噌オイスターソース炒め。

 

きのうの夕食に作って食べた。おいしかった。レシピが3人〜4人分想定だったので、それを1人分に計算し直して作った。ちょっと自信なかったが、うまくいってたみたい。少し保存しておいて、きょうのお弁当にも入れた。ゆうべおいしかったので、お弁当でまた食べることができるとおもうと楽しみだった。考えてみれば自分でつくったものをおいしいと思ったことは今までほぼなかったとおもう。出来上がったものがマズければ良いのにと思ってるわけではないのだが、おいしいものをぜひとも食べたいと思って作ってるわけでもないというか、ただ、自炊がんばろう、とかそういうことでやってることなので、おいしさを意識してなかったのかもしれない。

『ネクスト・ゴール!世界最弱のサッカー代表チーム0対31からの挑戦』-240309。

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ネクスト・ゴール・ウィンズ』と同じ題材の先発ドキュメンタリー映画があることを知りU-NEXTで配信されているのを見つけてさっそく観た。

 

フィクションよりもドキュメンタリーのほうがドラマチックだった笑

 

選手たちが 若いのにどこかみんなどっしりと落ち着いていて、何よりすごく優しくピュアなのかなという感じが伝わってきた。普段はのんびり静かに日々の暮らしを送っているのだが、いざというときの同胞たちとの結束力と爆発力がすばらしいのがわかった。どんなに負けてもへこたれず、自分や周りをへんに責めることもなく、泰然としている。負けても俺たちは強いよ、弱くても俺たちは最高さ、結果は気にしないよ、とみんな言う。31対0で負けた時のゴールキーパーを、若い選手たちはいまも深くリスペクトしており、彼が代表に復帰すると、大歓迎していた。たぶんこの感じが、世界トップクラスの戦いを知る海外のコーチなんかには、とても理解できないんだと思う。31点とられて負けたのに、1点も入れられたことがないのに、弱くても俺たちは最高なのさ なんていわれたら、外部から雇われてきたような監督は、そりゃイライラするだろう。勝てなくて悔しくないのか、恥ずかしくないのか、負け犬になりたいのか、というような論法では、サモアの選手の心を動かすことはできない。怠けてるわけじゃない。頑張ってないわけじゃないから。ただただ、それがこの島の人たちの心、この人たちの魂なのだ。そこがわからないと、勝利のためにサモアの選手を率いることも、できない・・・

 

トーマス・ロンゲン監督は、フィクションよりも本物の方が強烈だった。名前からしてヨーロッパ人だなって感じはしてたけどオランダの人らしい。この映画が撮られたとき55歳だけど髪の毛がホワイトゴールドでプライベートでも苦労してきたせいもあるのかもっといってるようにみえるが40歳でもこんな元気な人いないよってくらいバイタリティにあふれ闊達で、おおきな目がキラッキラしてて、中身はすっごく頑固で、ちょっと古いタイプの、ザ・鬼監督。若い選手が引くほどドギツイ下ネタジョークを飛ばしまくる。短気で怒りっぽいけどいつまでも引きずらない瞬間湯沸かし器キャラ。でも裏表がなく、陰口はいわず、悪態は面と向かって本人に吐き、情にもろくて、お父さんみたいにあったかい。すごく好きになった。マイケル・ファスベンダーは見た目もキャラクターもよく本人に寄せて見事にやってたとおもう。

 

ネクスト・ゴール・ウィンズの意味は、草サッカーでゲームが長引いた時などに、それまでの点差などはあまり関係なく「次に1点入れた方が勝ちってことにして、終わりにしようよ」というルールが投げ込まれることがあるそうで、その「次のゴールが勝ち next goal wins」または単に「next goal!」らしい。

『ネクスト・ゴール・ウィンズ!』-240309。

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FIFA世界ランキングで長年にわたり不動の最下位だった米領サモアが、アメリカからやってきた白人の新任監督に率いられ、2011年サッカーW杯において公式戦初勝利をおさめたという実際のできごとをベースに描かれる、めっちゃ楽しくさわやかなスポーツヒューマンドラマ。


監督は『ジョジョ・ラヴィット』などで知られるタイカ・ワイティティ。監督自身もたしかハーフか何かでサモアの血を引いている人だったとおもう。


試合中の乱暴な行為などでアメリカ代表監督を解任されたトーマス・ロンゲン(マイケル・ファスベンダー)が、協会の指令で超弱小・米領サモア代表の監督に任ぜられる。W杯のためなら死ねると豪語し、勝利のためのサッカーに人生を捧げてきたトーマスは、美しい南の島の、善良だがあまりにノンキでサッカーを知らなさすぎるチームにまったく馴染めず、選手たちとの心の距離ももちろん縮まらず、言うまでもなくチームは弱いままで、もう、毎日イライラ。だがW杯初戦の日は目前に迫り・・・

 

わたしマイケル・ファスベンダー好きなんだよな・・・ なんか顔が好き。パーツが大きく濃いようにみえてよく考えるとあまり特徴がない。おかげでどんな役をやっても違和感がない。ファスベンダーではなくあくまでもその役の人物だと感じさせてくれる。そしてどこか、わずかに不幸そうで性格暗そうで不健康そう。いかにも役者ってかんじの顔。

 

まあ、結果ははじめからわかっているわけなんだけど、とにかく不思議とワクワクできるし、ハッピーなきもちになれる、ほんとに楽しい映画だった。似たようなストーリーをたどるスポーツものの映画はたくさんあるけれど、描き方や視点の据え方ひとつで、こんなにも最高になっちゃうんだね。ユーモアのセンスが秀逸で、悪フザケもギャグも効いてて、レイトショーで空いていたのをいいことに、ゲラゲラ声出して笑いながら観た。

 

なんか、こんなこというのはおかしいんだけど、タイカ・ワイティティ監督が 鑑賞者であるわたしたちのことをすっごく大好きでいてくれてるのが伝わってきた。おかしな感覚なんだけど。
あの人の映画って、親しみやすくて、なんか、うまくいえないけど、ほんとにかわいいんだよな。監督が、人間というものを愛してるってことなのかな・・・


あと、「映像」というよりはどこか、具体的な「言葉」によって直接かたりかけてきているようなかんじがするのも、この監督の映画の特徴のように感じる。そんなふうに感じるのには、わたし自身が昔から、自分を表現しようとするときの方法として、ほかのなによりも「言葉」に依存してきていることが、何か、関係してるのかもしれない。この監督は映像作品の監督だけど、ものすごく、言葉の人なんじゃないかなーとおもう。この監督の映画は、わたしにとっては、言葉によって(もっというと「活字」によって)なにかを説得されるときと同質の効力がある。でも日本語じゃないのに。外国の人なのに。へんな話なんだけど、そう感じる。

 

まーなんにしても大満足の2時間だった。シリアスなものではなくみんなで楽しめるかわいい映画。『インビクタス 負けざる者たち』ではなく『がんばれベアーズ』方面。

もうスクリーン上映は終わってしまうかもだけど レンタルや配信で ぜひ観てみてほしい。