BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

六宮姫君-230109。

きのう菊池寛の『六宮姫君(ろくのみやのひめぎみ)』という小説の朗読を聴きながら眠った。今昔物語集かなにかの説話をもとにしたいわゆる王朝ものの短編だけど「(栄達への)パスポートのようなものである」とかカタカナ語、現代語をちょいちょい入れてくるところがいかにも菊池寛っぽかった。どっちかというと平凡で展開もみえすいた物語なのだが、なにしろ菊池節でストーリーテリングがすごく上手なためにおもしろく感じて、睡眠用に聴き始めたのについ最初から最後まで聴いてしまった。

 

記憶が正しければ、同じ説話に材をとった物語を、芥川龍之介も書いていたおもう。けど、こっちはまだタッチしたことがない。読んでみようかなと思う。芥川龍之介芥川龍之介でまた全然違った味付けと再解釈を加えているんだろうな。