BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

モグライダーとオズワルド、と鬼越トマホーク-220126。

暮れのM-1グランプリは、どのコンビもみんなおもしろかったけど、
なかでも自分は、モグライダーとオズワルドがすごく好きになった。
(家にテレビがないから、リアルタイムでは観てなかったけど、
準決勝とか決勝とかに進んだコンビのネタは、YouTubeの公式チャンネルで
あとで公開されていたので、それで観た。)

モグライダーは特にすごく好きになった。
所属事務所の過去のライブの映像とかも観るようになり、
ひとりでゲラゲラ笑っている。
M-1の決勝でやっていた美川憲一さんのネタも良かったけど、
過去の、芦田愛菜ちゃんのネタとか自分にはツボらしくて、
何回観ても涙がでるほど笑ってしまう......。
ボケのともしげくんは、病的レベルの「天然」らしいことに加えて、
わたしが見た感じでは、けっこう繊細な性格、という印象。
彼の真価があらわれるのは、相方の芝くんと一緒に
ステージに立った時に限られるようだ。
一方ツッコミの芝くんは、社会感覚を備えていてトークも上手なのがわかる。
どんな場にも参加して雰囲気や流れを壊さず把握し、会話を成立させている。
ラジオとかにも、かなりの割合で芝くんひとりで呼ばれて出ているし、
相方以外の芸人さんと組んで、トークライブをやったりもしている。

オズワルドも、漫才がめちゃくちゃすばらしいうえに、
ステージ以外の場所でのトークが上手だ。
コンビのどちらも、いわゆる「ひとつ話」というか、
場持ちの良い「すべらない話」を持っているタイプで、
それぞれのジャンルで話題が豊富だ。
特に伊藤くんは、長かった下積み時代にキャバクラで、
ボーイのアルバイトをしていたそうで、
そのころの話がとてもおもしろい。
その仕事柄、彼が当時のバイトのなかで出会った人のなかには、
裏社会関係の人や、ヘンな人もいて、一般常識に照らせば
相当ヒドいアクシデントもたくさんあったみたいだけど、
伊藤くんは当時のことを話題にする時、
悪く言うような話し方だけは絶対にしない。
伊藤くんのボーイ時代のエピソードトークを、
もしかつての彼の職場の仲間が聞いたとしても、
誰も気を悪くはしないだろうなとおもう。
伊藤くんの話を聞いていると、昔の職場にたいする、
彼のあたたかい気持ちが伝わってくる。
昔の職場のことを悪く言ったりしないのは、
本当に悪く思っていないからだし、
プライドをもって勤め上げたからじゃないかな、と想像する。

オズワルドは、鬼越トマホークと仲が良いみたいで、
彼らのYouTubeチャンネルによく呼ばれている。
オズワルドの話が聞きたくてラジオとか動画とか探すうちに、
鬼越トマホークのことも知り、好きになった。

鬼越トマホークは、芸人仲間とかの悪口を(時には本人を目の前にして)
言いまくったり秘密を暴露しまくったりケンカをふっかけたり、という芸風で、
キャラ的にオモテのテレビには絶対出られないんだろうなという感じだけど、
わたしはすごく好きだ。
でもなんか、坂井くんのほうは特に、もし芸人ができなくなったら、
早々に道を踏み外して、自殺を考えたり、犯罪とかを犯してしまいそう......笑 
心の闇が深すぎて、本当は生きるのがとてもつらいのだとおもう。
坂井くんの相手ができるのは世界でただひとり、金ちゃんだけだ。
金ちゃんて、裏社会の人みたいな風貌だけど、菩薩のように出来た人だよ。

ラジオとかトーク系のYouTube動画とか聴きものが好きなわたしとしては
最近、耳が退屈しなくて、ありがたい。