BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

映画の感想-『ダーティ・グランパ』-210617。

映画を毎日1本は観ている。
スクリーンで観ない時は配信で観ている。

今日は『ダーティ・グランパ』というコメディ映画を観た。
原題:Dirty Grandpa
ダン・メイザー 監督
ジョン・M・フィリップス 脚本
2016年、米

f:id:york8188:20210920142807j:plain

www.youtube.com

破天荒なおじいちゃん(ロバート・デ・ニーロ)と、
きまじめな孫(ザック・エフロン)のコンビが主人公のロードムービーだ。
孫は、父親とおなじ弁護士の職について、若いのにバリバリ活躍している。
婚約者との結婚を間近にひかえ人もうらやむ順風満帆の人生だ。
おじいちゃんは、長年連れそった妻を亡くしたばかり。
おばあちゃんのお葬式の日、いきなり、おじいちゃんが、
あしたから俺を旅行に連れて行け! と言い出し、
旅のパートナーに孫を指名する。
結婚式の準備でいそがしい孫はもちろん戸惑う。
(服喪の慣習がないのか、あっても、日本とは内容がかなりちがうのかね。)
婚約者もおかんむりだ。
でも、おじいちゃんがどうしても連れて行けと譲らないので、
孫はしかたなく車を出してやり、旅に同行することを決める。
旅の目的は昔の友だちに会いにいくことだと聞いていた。
だが、実はおじいちゃんの真意は別にあった・・・

すさまじいまでの駄作で、ほんとうにめちゃくちゃで、どーしようもなかった。
けどデ・ニーロとザック・エフロンのコンビはすごく良かったなと思っている。
バカバカしくて最悪にお下劣なギャグの数々も、観てるうちに慣れてきて、
時々は笑えた。
デ・ニーロが、すきあらば孫にカンチョーをくらわせるような
(もっとも、そんなのはむしろ序の口で、旅の間じゅう、
もっともっとヒドイことをいろいろやりまくるのだが、
わたしはその内容をとても書けそうにない)
とんでもないクソジジイを楽しそうに演じていて、
けっこう良かったかなと思う。
このおじいちゃんの方は、なんだかみててけっこう好きになった。
まわりの人びとも、接するうちにみんな彼のことがだいすきになってしまうし、
いつのまにやら彼のペースにノせられてしまう。

ザックも、「まじめで、悪い人間じゃないけど、徹頭徹尾つまんない男」を、
なかなか上手に演じてた。
この孫息子は「歌が異常にうまい」という特性があることになっていた
ザック・エフロン自身、ミュージカル映画とかにも出てるし実際歌が上手だ)。
ナイトクラブのフリーマイクで歌をうたったら、
あまりにもうまいためにみんながドン引きしてしまい、
場の雰囲気が盛り下がる・・・というシーンがあって、面白かった。
ちなみに彼の婚約者も、カラオケでマイクを握ったら決して離さないってかんじの
キャラ設定が付与されていた。
(彼女が歌を披露するシーンも物語の終盤に用意されていたのだが、
なんか観るのがめんどくさくなって、ここはスキップしてしまった笑)

想像だけど、ふたりは、高校か大学の合唱サークルかなんかで知り合った
カップルなんじゃないかなあ。
たぶん、あちらのお国ではアメフト部とかチアとかそういうのとくらべたら
「イケてない」扱いのサークルだろう。
サークル内ではきっと、スターカップルだったのだろうが。

おじいちゃんはそういう、孫のビミョーにイタいところ、
まだ若いのに、狭~い世界に早くもちっちゃくまとまろうとしてて、
そのことになんの疑問も感じていないことの危機を、
なんとかしたくてしょうがなかったのだろう。

ほんとにバカバカしい映画だったから、二度は観ないが、
デ・ニーロのグランパキャラは安定感抜群だったし、
ザック・エフロンも、今まであんまり注目してこなかったけど、
コメディもこなせる優秀な役者さんだということがわかったので、
まあ、観なきゃよかったとまでは思ってない。