BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

映画の感想-『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』-200710。

原題:Hot Fuzz
エドガー・ライト 監督
エドガー・ライト、サイモン・ペグ 脚本
2007年、英・仏・米

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www.youtube.com

ロンドン首都警察勤務のニコラス・エンジェルは
超優秀な警察官なのだが、
仕事がデキすぎるために職場で迷惑がられ、
美しい田舎町サンドフォードに左遷されてしまう。
傷心のニコラスを待っていたのは、
サンドフォードの人懐っこくウワサ好きな住民と
規律のゆるみまくったノンキな上司・同僚。
生真面目なニコラスはここでも浮いた存在となるが
ある事故を機に、この平和な街の裏の顔に気付く・・・。

この映画、10年以上も前に一度公開されたのの
「復活上映」なのか・・・
どうりでサイモン・ペグが、なんか若いなと思った。
ネットフリックスやU-NEXTで検索したら出てきて
わざわざ映画館まで行かなくても、視聴可能だった(笑)
けどスクリーンで今 観て良かった気がする。
すごく楽しくて気分が明るくなった。
エドガー・ライトって何か聞いたことあるなと思ったけど
『ベイビードライバー』の監督かあ・・・
あれも楽しい映画だったなあ。また観たい。

いやあ この映画すごく楽しかった。
最初から最後までゲラゲラ笑った。
個人的にはオープニングから中盤まで、つまり
左遷先の警察署や住民の顔ぶれの紹介とかそういう、
「この物語を楽しむための基本設定」が
出そろうまで、が一番おもしろかった(笑)
演出のしかたがやや一本調子なせいか、
中盤、これからいよいよ本筋だぞ、という所で、
すでにちょっとダレた感があったのは残念だった。
だが、そこから持ち直してさらにドライブがかかり、
あとはクライマックスまで一気にぶっとばす感じ。
ダレたままで終わらなかったのは良かった。

最初の方で提示される基本設定がすべて、
あとあとまでちゃんと活かされるようになっていた。
逆に、不要なものは何ひとつ出てこなかったな。
わたしは「白鳥」がスゴく好き(笑)
スーパーの窃盗犯をあと一歩で捕まえられるという時に
脱走して捜索届の出ていた白鳥を偶然発見してしまい
どちらの確保を優先するか決断を迫られるシーンとか
笑った。最高にバカバカしい(笑)

サイモン・ペグがずーっと謹厳実直な超エリート警官を
演じ続けていて、
この人こんな役ができるのかと思うほどカッコ良かったが
最後の方になってくると、もーガマンできません!
とばかりに 大暴れしだすのが本当におもしろかった。
上手な気分転換のしかたを知らないマジメさんが
一度弾けるとヤバイ、というのの典型だと思った。

なんかセリフがだんだん全体的に幼児退行していき、
スーパーマーケットでのバトルシーンあたりになると
「フルーツ攻撃だ!」とか小学生みたいなセリフが
バンバン飛び交うようになった(笑)

英国の昔ながらの村コミュニティを皮肉っている所も
あったのかなと思った。

街のパブリックスクールの生徒らしい
制服を着た少年たちに 協力させて戦う所とか
おもしろかった。
みんなでいっせいに行動すると、制服姿なので
見た目に統一感があり、奇妙に美しかった。