BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

映画の感想-『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』-200710。

原題:A Rainy Day in New York
ウディ・アレン 監督・脚本
2019年、アメリ

f:id:york8188:20200711005039j:plain

www.youtube.com

大学生カップルのギャツビーとアシュレーが主人公。
普段は閑静な環境で学生生活を送っている二人だが、
アシュレーが大学新聞の取材でニューヨークに行くことに。
ニューヨーク育ちのギャツビーは、
成金趣味で口うるさい実家の母とは会いたくないものの、
アシュレーに同行して、彼女と楽しい週末を過ごそうと
いそいそと計画を立てている。
しかし、ニューヨークの街でさまざまなトラブルに見舞われ
二人の関係は思いもよらない方向へと転がっていく・・・


わたしもしかしてウディ・アレン監督の映画を
スクリーンで観るのって
これが初めてだったかもしれない。

いや~ 良かったなあ。

ティモシー・シャラメエル・ファニング
自分の役を演じることを本当に楽しんでいる
ように見えたし
これまでに他の映画で観てきた彼らとは
まるで別人みたいだった。
なんか生き生きとしていて。
でも今となっては ふたりが
この映画に出演したことをどう考えているのか
わからないけど。

ギャツビーの兄が、婚約者と結婚したくない理由が
「笑い声がヘンだから」というのが
おもしろかった。

昔 ウディ・アレンが、自分の監督する映画に
みずから出演していた頃、よく演じていたキャラクター
・・・神経質でインテリで他人を小馬鹿にしていて
のべつまくなししゃべってて、非常に女にだらしない。
しばしばユダヤ人、しばしば作家か脚本家か映画監督
・・・という感じのキャラを
ギャツビー(ティモシー・シャラメ)と
テッド(ジュード・ロウ)が
半分くらいずつ分け合って担当していた気がする。
作中に登場するスランプ中の有名映画監督ローランドは
アレンの、うつ的な側面を一手に背負ったような人だった。

ウディ・アレンの眼にはいつもニューヨークが
こんなにも美しく、魅惑的にうつっているんだなと思う。
彼は自分の映画の舞台にマンハッタンの街を
本当に良く好んで使い、いつも変わらず美しい。

本当に、現在のニューヨークもこうなのか、
それともアレンの心の中の、ニューヨークの幻影が
描き出されているにすぎないのか、と思う。

いずれにしても 正直言って
わたしはこれからも
ウディ・アレン監督の映画が観たいんだよなあ~。