BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

ヴァイオレット・エヴァーガーデンで泣く-200215。

ヴァイオレット・エヴァーガーデン』を
引き続き観続けている。

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www.netflix.com


最初は1日に1話 ぽつぽつと、ながめるだけだったが、
だんだんまとめて2話とか3話とか観るようになってきた。
先が気になってしまうので・・・。
第8話あたりで、ギルベルト少佐の消息についての
情報が少しもたらされた。
隠しておきたいことほど、ああいう風に、
思いがけない所からバレちゃうものだよなあ。
少佐の消息を初めて知ったヴァイオレットが、
混乱と哀しみの時期を経て、何とか現実を受け止め
自分なりに前を向いて歩んでいこうとする姿が
2話分にわたって描かれたが、
あれでは、本当の意味での問題の解決には
なっていないなと、わたしは思った。
多分、ギルベルト少佐関連のことでは、
最終話までにもう一山くらいあるだろう。

第10話で、余命いくばくもない母親と、
その幼い一人娘の物語が描かれた。
この回では、率直に言って、嗚咽するほど泣いた。

わたしは、このアニメで自分の心が動くとは
これまでの所、まったく予期していなかった。
現実味に欠ける所があると言うか・・・
どいつもこいつも顔が整っていて、善人すぎるし・・・。
あと、
わたしが今まで好んで観てきたアニメは、
だいたいもっとドラマチックで、展開がめまぐるしく、
いち画面あたりの情報量が多い、という印象だった。
でも、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は
そういうのの対極をいっている。
おだやかで、物語に起伏がない・・・とまでは
言わないが、まあ、起伏が乏しいようには感じる。
「安心してのんびり観ていられる」枠として
とらえていて、すっかり油断してしまっていた。
そこへきてこの第10話だったので、
本当に胸を打たれてしまって、
自分でもまさかと思うほど泣かされた。
あの女の子の可愛らしいこと。
あのちいさな体のちいさな胸で
なんて多くの、なんて烈しい思いを
抱きしめているんだろう。
なんて重いものを背負わされているのだろう。
どうしようもないことを耐え忍んでいるのだろう。
あんなに率直に、思いをぶつけることができるなんて。
アニメのキャラクターであり、
あの子はこの世のどこにもいないのだが、
今すぐにでもあの子の所にいって
力いっぱい抱きしめて頭をなでてやりたいと
このわたしでも思ったほどだった。
あの声の演技がなあ・・・ 
神がかっていたなあ・・・
なんなんだあれは・・・本当にすごかった。
もう、この回は、感動が衝撃的すぎて
二度とは観られそうにない。

でも、本当に良いものを観たなあ。

わたしの心に、
あのちいさな女の子のほんの10分の1くらいでも
素直さと、強さがあれば。