BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

マンガ『さいこうび』-190617。

こういうマンガや映画があったらみてみたい、と
思ったことが過去にあった。
積極的に探してたわけじゃないが たまたま発見した。
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おもしろかった。
主役級と最後尾の面々の、絵柄のギャップがすごい。

それにしても思うんだけど
実際に数千数万の軍勢が動くいくさの
その末端の末端の一兵卒まで 
「やる気」があったのかどうか、または
一応 指示したとおり最後までまじめに働かせるだけの
兵卒たちのモチベーション的なものを
どうやって維持していたのか、は気になる。
大将首を討ち取って一躍出世してやるぞ!なんて
一兵卒の分際で本気で考える・・・ そんな 
「放っておいても意識高いやつ」が何人もいたはずはない。
意識高い上に腕が立つなどという人材はめずらしいからこそ
ベルセルク』や『キングダム』のようなのが生まれる。
それに統率する側だって、
ガッツや信が何人もいたらまとめにくくてめんどくさい。
でも、目を離すとすぐサボったり、
怖がって、逃げることばっかり考えている兵士も困る。
どうやって兵士たちのモチベーション面を管理していたのか。
数百人くらいは脱走することも 計算の内だったとか
軍の規模を水増し報告していたとかいろいろあるんだろうが・・・

本人たちの気持ちとしてはどうだったのかね。
死に場所を探していたとか。
給金が出るからとか。
従軍すれば少なくとも三食困らないとか。
でもどんなに魅力的な条件がそろっていても
死ぬのが怖いのは人の性で、その気持ちに抗うのは難しい。
前線に立たせるとしたら麻薬が必要だったろうが
そんなもん数千、数万規模の軍勢の場合
全員にいきわたったとも思えない。

管理する側は兵士の何を利用して彼らを戦争に駆り立てたのかね。

思考停止へと追い込んだのだろうか?

それを考えるとこの「さいこうび」の末端の兵士たちの 
妙に幼稚なところとか、うまいな。

一兵卒レベルまでちいさくして考えると
なんかいろいろ謎だ。