BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

自分はされても人にはしない。/古書店。-181106。

たとえ自分が
どんなに傷つこうとも
自分がされて傷ついたのと
おなじことを、人にはしない。
そう決めて実行したとて
それがなんになる、
だれが気づいてくれるでもない
自分の社会的評価が
あがることもない
たしかにそうだが、
でもしない。
しないように気をつける。
うっかりでも、無意識でも
しないように。
それと、おのれの立場をわきまえる。
つい忘れそうになるが
口はかたくつぐむ。
できるだけだまって
頭と手だけをただしく動かす。


・・・


神田の古本街のイベントに
出店するとかで
先週1週間閉まっていた
駅前の古書店が、
今週からまたあいている。
きょう帰りに寄ってきた
外のワゴンにこのまえはあった
中上健次の「岬」と「讃歌」の
初版本が、きょうはもうなかった
やっぱ神田で売れちゃったのかも
わたしがほしいと
おもったくらいなのだから。

でも初版本じゃないにせよ
中上健次作品が店内に充実してた。
ご主人がすきなのかもしれない。
また、ヨーロッパ史阿部謹也
本もあちこちにいっぱい置かれてた。
ハーメルンの笛吹き男」を
読んで以来
すっかり阿部謹也
だいすきになっている。
「中世の窓から」の
初版ハードカバーが
すごく安かった
おなじものがちくま文庫ででてるが
新品で買ったら
価格は軽くこの4倍する。
買っちゃいたい。

このところ
本を読むことや
音楽を聴くことが
まえまでそうだったように
またたのしくなってきた。


・・・


まだ心はすっかり落ち着いたとはいえず
波の激しいうきしずみにのまれて
つよい苦痛をかんじるときもある。
だけど、心おだやかに
ずっといられた日や
比較的ちゃんと眠れてきもちよく
起きられた朝は
とてもよい気分だ。
すなおなきもちでそれを
味わうことができる。
すごくイヤな夢やフラッシュバックに
ギッタギタにされても、
正気にかえったとき
くそくらえ、ではなく
よかった夢だった、
よかった現実ではなかった
もうイヤなことは終わってる、
ここは安全だから大丈夫、
そう考えて
比較的すみやかに
気持ちをおちつける
ことができる。

そんなきもちもつかの間のもので、
またつらいことが
ぶり返すんだろうけど
そのことをまえほどには
嘆かずにいられる。
落ちても
もどってこられることが
わかってきた。
今このときは安全であり
傷つくこともないと
信頼できる。