BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

部屋としらすとわたし/ドリフターズ/子どものための美しい国-180701。

ふと自室をぐるりと見渡し
「本がいっぱいあるなあ」と、改めて。
毎日のことだから慣れているし
家人もなにもいわないが、
つとめて冷静に客観的にかんがえると、
冊数が異常であるし、存在のしかたにおいて、
秩序というものがまったくないのがかなりおかしい。
(つまり整頓・分類ということがまるでされてない)
ただものすごくたくさんの、本がある。

ところで、もし、これらの本をすべて
しらす」におきかえたとしたら、大変だろう。
生でも、揚げたしらすでも、
お台所以外の部屋に 落ちていようものなら
一匹だって、これはゆゆしき問題だ。
本がぜんぶ「しらす」だったら 大変だな~。

だが、大丈夫。
しらすじゃなく、本だから。
そんなことを思った日曜日だった。
それ以外のことはとくになにも思っていない。
こんなに暑いのにこれ以上深いことを 
思えといわれてもこまる。

・・・


あとは、ブルーレイで「ドリフターズ」をひたすらに観ていた。
平野耕太の マンガ「ドリフターズ」のアニメ版だ。
たしかおととしの秋ごろ、放映されていたアニメだ。

おもしろい。
ごぞんじないかたは まだ5巻までしか出ていないから
いまからでもぜひ マンガを読んでみていただきたい。

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www.nbcuni.co.jp


マンガと見比べても すばらしく誠実に映像化されている。
制作陣に熱い拍手をおくりたい。
島津豊久織田信長明智光秀那須与一
山口多聞、菅野直、安倍晴明土方歳三
ハンニバルスキピオ・アフリカヌス、アドルフ・ヒトラー
ワイルドバンチ強盗団、ジャンヌ・ダルク、ジル・ド・レェ、
ラスプーチン、アナスタシア皇女・・・
歴史上の有名人たちが 異世界に集結して国盗り合戦という
筋そのものもだいすきだし、
アニメにしかできない 迫力のバトルシーンといい 
楽しんで観られる。

わたしとしては
キャラクターたちのオルテ語
ラテン語?をアレンジした 作中だけの創作言語らしい)
が・・・
そのセリフを話す声優さんたちが、ということなのだが、
回を追うごとに 流暢に、自然になっていくのがすごくツボだ。

最新巻がでて、アニメーションの2期が始まるのを
心待ちにしている。

・・・

ヤヌシュ・コルチャック氏の
「子どものための美しい国」(晶文社
を図書館で発見し、かりてみた。

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www.shobunsha.co.jp



コルチャック先生がこうした児童文学を書いていたことを
知らなかった。
子どもの教育に一生をささげた人物なのだし
書いていてもすこしもおかしくはないとおもう。
たぶんほかにもたくさん 書いているんだろう。
読んでみて、おもしろくて、びっくりしている。
ここまでやるかとおもうほどシニカルであり、
わかりやすくも教訓的でもないところには 驚かされる。

あの大人たちのようには決してなるまい、
正しくあろう、
子どもが幸せになれるすてきな国を作ろう、
若き王がそう願えばねがうほど
社会の矛盾をたったひとり 背負うことになってしまう。