BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

聞き届けられる場合もある/充電器が燃えた/映画の感想-「マノロ・ブラニク トカゲに靴を作った少年(2016)」-180205。

先日 某官公庁記者クラブ
記者会見に出席する機会をえた。
国内で目下 問題となっている 
とある件にかんして、
じつのところわたしは当事者であり、
また 当事者として名乗り出た
数少ない人間でもあるため、
記者会見の場に出席し、
発言をすることとなったわけだ。

会見終了後、
衆議院議員会館において、
この問題に熱心なことで知られる
衆院野党の先生と
面談する機会もいただいた。
そこには民主党政権時代の
某省・元大臣もいて、
かつてテレビで毎日のように
見かけていたお顔の人が
目の前にいて、話しかけてくる、
という状況に
かなりへんなかんじがした。

このような機会は  
突然 ふってわいた。
正直言うと、緊張したのだが、
まあこんな機会もまたとないから
どうおもわれようが 
なんだろうが別にいいやという
考えではあった。
知っていること、見聞きしたことは
わたしを信頼してくれている人を
売るような結果にならないと
確信できるかぎりにおいて、
すべて話して、
私見も聞いてもらった。

議員先生なんて
お忙しいかたばかりだと推察する。
2時間も時間をとってくださっており、
その時間をオーバーしたわけでは
なかったのだが、
お部屋をでると、そこには 
面談待ちとおもわれる人たちが
20人以上もずらりと並んで、
待っていた。

そんなことがあって、
そして先月末の
衆院予算委員会
わたしが 話したことがらを材料に
あの議員先生は 
首相に質問をぶつけてくれた。

わたしは予算委員会
テレビでみていなかったのだが、
公開速記議事録を
あとで読んで知った。

はっきりもうしあげると
お目にかかった議員先生たちは
この問題について、
すこしも内容を・・・
骨子さえも理解していなかった。
初歩的な法知識も 
ろくろく おもちでない。
話していてはっきりわかった。

というのも わたしは 
こうしたことについての知識が
ある程度必要な職場で
以前はたらいていた。
その職場の 20代そこそこの
バイトさんたちのほうが、
よっぽどこの問題にくわしく、
知識を実地に活かせている。
という状態であることがわかった。
なんにもわかっちゃいないのだ。
そんなでも国会においては 
「この問題に熱心に取り組んでいる人」
枠なのだ。
・・・ 
どういう人たちに
国の運営をまかせているのか
その一端がみえたかんじだ。

でも、公開速記議事録を読むに、
わたしが話したことを
彼らはちゃんと、聞いてくれていた。
理解してくれていた。
お呼びでない場面で
的外れな質問の補強につかって
議会場をビミョーな空気にしたり
していなかった。
わたしが言ったことは
言ったとおりに理解されており、
適切な場面で用いられていた。
ムダにならなかった。
わたしの話を聞きながら
真剣にメモをとってくれていた
あの紙を
彼らは ゴミ箱に捨ててなかったわけだ。

話せば、伝わるんだなとはおもった。
ひとりでやったって
なにも変わらないとか、
言ってもどうせ
聞き届けてもらえないとか
考える必要はない。
それは、実感できた。

ま もうちょっと勉強してほしいけど(^^)

・・・

充電用ACアダプターの
ケーブル部分が火をふいた(^^)
じつは旧年暮れにも
似たようなことが。
ケーブルのコーティングがやぶけて
中身の銅線的なものの束がとびでてきた。
充電が不安定となったのだが、
そのあっちこっちに飛び出た銅線を
人工的にショートさせて
なんとか接触をたもち、
一時的に充電を可能にする
ということを ずっとやっていた(あぶな!!)。
さすがに限界だったみたいで最近は
充電がますます
しにくくなってきていた。
でも、使い続けてた。
結果、火をふいた。
ちょっとまちがえば
けっこうな惨事になるところだ。
さいわい火力が 
お線香の束に着火するときの
火だねとしての新聞紙程度ですんだ
(わかりづらい。)ので
消火に成功。
あぶないところだ。
新品のアダプターは 
きょう到着した。

・・・

昼ごろ、映画を観た。

原題:MANOLO: THE BOY WHO MADE SHOES FOR LIZARDS
 マイケル・ロバーツ監督
2016年、英

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movie.walkerplus.com

高級靴ブランド
マノロ・ブラニク」の魅力の秘密と
同ブランドの創始者で 
現在もみずから 
すべてのシューズのデザインと
サンプル製作をてがける
ラニク氏の 
思考と理想にせまる、という触れ込み。

ドキュメンタリーだが、
回想シーンは
アーカイブ映像を
つなぎあわせただけでなく
新しく撮った映像に 
古いフィルムのようにみえる加工を
施して挿入したりといった
工夫がこらされていた。

一部のお金持ち
一部のファッションフリークが
キャッキャウフフしつつ
ホームシアターでながめる
オシャレ映画かとおもったが
ラニク氏の人間性
よく映し出され
観ていて たのしかった。
フルーツバスケット
植物園の草いきれ
海のにおいがただよう 
鮮やかな映像だった。

ラニク氏の
ビジネスパートナーが
インタビューで 
ノロのデザインの魅力を問われ
「ふつう どんな一流ブランドでも 
シューズのデザインは
既成のなにかのデザインを
ネットかどこかでひろってきて
『こんなかんじ』と やるものです。
けれども マノロは違う。
ノロの靴はひとつひとつのデザインに
デザイナー自身の歴史と思想が
反映されています」
と。
だから、わたしとしては
では ブラニク氏の人生の歴史とは
思想とは、と その部分を
知りたい気持ちになった。
しかし、その点は 
掘り下げられてなかった。

※そもそもなぜ「靴」だったのか、
服とか髪とかでなく、
それも よくわからなかった。
きっかけとかよくわかんない、
なんとなくなりゆきで、
人生 それがほとんどだということは
わたしも知らないわけではないが。※

ラニク氏が 
あんまりすてきなおじいちゃんなので
昔話を 聞かせてもらうよりも
現在の彼のありよう、
彼の表情を
一秒でも多く撮って残したいと
監督が もしかしたら
思ってしまったのかも。
気持ちはわかる(^^)
こんなすてきな老紳士は
世界中さがしても 
なかなかいないってかんじだ。

だがそれゆえに 
知りたいことがあまり知れない
映画になってしまってはいた。
靴に縫いこまれた
ラニク氏のヒストリーを
伝えようとせずに
「マノロの頭のなかは
複雑すぎてついていけない」
などと 
彼の友人に語らせて
ごまかすのは ずるい。