BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

映画の感想-『スウォーズマン 女神伝説の章』-120523。

仕事をしていると
じつに世の中
いろんな人がいるもんだ、とおもう。
話したことを
ぜんぜんちがうふうに解釈されたり
妙なところにこだわる人がいたり
話を聞いてくれてないように見せかけて、
数ヶ月まえに話したことも
ちゃんと覚えていてくれたり・・・

ときに、めんどうに感じつつ
だからといって
「世の中いろんな人がいるな」
と感じることそれ自体を
やめたいとまでは、おもわない。

・・・

数日来、夜寝る前に
村上春樹ねじまき鳥クロニクル』を
ぱらぱら読んでいる。
先が気になるので、
会社にももっていって 
きょう、昼休みに読んだ。
へんに没頭しすぎて
ハミガキなどをする時間がなくなった。
まわりのざわざわや
おしゃべりをシャットアウトして、
自分だけの世界になれたのは、
なかなか悪くない感覚だったんだが。
昼休みのさいごの5分って、
お弁当をかたづけたり
ハミガキをしたり
午後からの仕事にむけて、
調子をととのえるのに、
けっこう重要なのにね。

・・・

ジェットが
まだリー・リンチェイだった頃の作品に
これがある。

スウォーズマン 女神伝説の章』
原題:笑傲江湖之二 東方不敗 Swordsman 2 
チン・シウトン監督 
1992年、香港 

f:id:york8188:20200422173822j:plain

www.youtube.com


映画としては
気の毒すぎるくらい気の毒な1本だ。
つまり 出来がひどい。
だが気の毒なあまり、むしろ気になるというか、
妙な中毒性があって
わたしは何回も繰り返し観ている。

92年といったらけっこう、最近だ。
すくなくとも62年や52年や32年ではない。
そんな昔じゃない。
92年なら日本ではB'zももう活動してた。 
ぜんぜん昔じゃないよな。

そんなに昔の映画じゃない。
なのに『スウォーズマン』は
映画としてあまりにも未熟だ。
なにが足りなかったんだ?
92年の香港には、
なにがなかったのだろうか?

だいたいこれと2~3年ちがいで
アメリカで発表された
バッドボーイズ」なんか
めちゃくちゃおもしろいし、
わからないところなんて 
まったくないのに。
(比較対象として
ふさわしいかどうかは別だが)

・・・お金か?
お金がちょっと、
たりなかったとか?

スウォーズマン』は
でたらめすぎて、
なにをやっているのか
物語が理解できない。
1回や2回観ただけではまずむりだ。
1回や2回では、肝心かなめの
ジェットのアクションシーンすら、
それと認識できない。
何回か観てようやく
「あ、これ、戦ってるの
ジェットだったのか・・」
とわかる。

わたしがもっているソフトは
音声もおかしい。
いろいろ努力したのだが
2種類の中国語、
棒読みの日本語吹き替えと日本語字幕、
微妙にピッチのずれた、
2方向から聴こえる音楽、
・・と、あっちゃこっちゃから
いろんな音がきこえてきて、
その意味でも苦労する。
もっともこれは
映画そのもののせいじゃないが。

観るのがたいへんな映画だ。
そんなにまでわたしに
理解されたくないのか。
とおもいたくなるくらい
理解しにくい。

でも読書百遍意自ずから通ず
といわれるように(なんかちがう?)
この映画も
何回も観ると理解できる。
けっこう感動的なのだ。
それに深い。
そして中国らしい哀感があって、
なかなかよかったりする。

こういう映画こそ
いま、リメイクしたらいい。

いまならもっと美しく
すっきりと 感動的に
仕上げられるだろう。

ジェットがまた主演するなら
わたしは観るね。

・・・

7月14日は六本木にいく。

ジェットの出演作が、
その日、公開されるので!