BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

冬の練習/映画の感想-『男性・女性』-191125。

金曜に比べたらずいぶん暖かさが戻ってほっとした。
こたつの電気をONにするか迷ったが
今回はふみとどまった。
12月まではがまんしようと思っている。
今回急に寒くなったおかげで
「そういえば冬ってこんな感じだったよな」と
感覚を思い出してきたような気がした。

去年の冬はついに一度もエアコンを入れず
こたつだけで乗り切った。
今年もできそうならそうしたいが
朝の起き抜けの冷え込みだけは
こたつみたいに温まるのに時間がかかる暖房器具では
しのげないなと 思ったことも何度かあったのを覚えている。
なんかもっと短時間で足元や手をあたためてくれる
小さなヒーターの1台くらいは買おうかなと思う。

・・・

ゆうべはジャン・リュック・ゴダール
『男性・女性』を観た。

原題:Masculin, féminin: 15 faits précis
ジャン・リュック・ゴダール監督
1996年、フランス

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www.youtube.com

ゴダールの映画は本当に良く眠れる(笑)
これからもナイトキャップがわりにゴダールを観よう。
フランソワ・トリュフォーも良さそうだ。
だが何度も繰り返し観ているうちに
良さや意味がムダに理解できるように
なってしまうかもしれないので用心が必要だ・・・

ただ、ゴダールでも、この映画はわたしとしては
何をやっているのかとか いくらかわかる方だ。
政治運動と恋のことで頭がいっぱいの若者と
政治に無関心で彼ほどは恋に熱くなってもいない女の子の
恋と日常をつづる物語だ。

若者ポールは『大人は判ってくれない』(1959年)の
ジャン=ピエール・レオ
彼女のマドレーヌはシャンタル・ゴヤ。 
黒髪のボブがカワイイ。

そんなにたいしたことが起こるわけじゃない。
マドレーヌが2人の女の子とルームシェアをしている家に
ポールが転がりこんで男1人、女性3人で共同生活をしたりする。
なんか急に まったく無関係の女性が夫を銃で撃ち殺す場面とか
本筋とつながりのない謎のシーンがいろいろ飛び込んできて
話がぶつ切りにされるのが困りものなのだが
それに注意していればそんなに難しいことはない気がした。
とはいえ いかにも説明っぽいセリフとかで
状況を説明してくれるわけでもないため
ボケっと観てると何がなんだかわからなくなったりする(笑)
昔のフランスの若者が街でどんなことをして遊んでいたかとか
そういったことは本当にわからないし知らないことだらけだ。
マドレーヌと映画デートしているときに
ポールが突然席を立って外に出ていき
映写室に侵入して「画面のアスペクト比が間違っている」
とかギャーギャー講釈を垂れるシーンがあるんだけど・・・
まあ今そんなことやったら不審者だと思われて
どう考えても通報だと思うんだけど。
(恋をしている人って、はたで見てるとほんとに変だ。 
 頭がおかしいんじゃないか、と思うことがある。
 わたしも恋愛中は人にそう思われているのかな)
なぜ急に出て行ってしまったのかとか 
前に観た時には全然わからなかったことが
今観ると ああなんだそういうことか、とピンときたり
おもしろいこともなくはない。

ジャン=ピエール・レオは当時多分21歳か22歳だ
完全に気の抜けたアラン・ドロン、みたいな顔だちで
すごく大人っぽく見えるが言動は中二男子そのもので
バカみたいだが憎めない。
シャンタル・ゴヤはまるで高校生くらいに見える。
多分19歳か20歳くらいだ。
素顔が似合ってすごくかわいらしい。
ポールが洗面所で長々とマドレーヌを口説くシーンが
とてもかわいらしい。

ブリジット・バルドーが出てて驚く。
ちょい役の特別出演枠みたいだが
キラキラしてて存在感がスゴイ。