BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

ほこりっぽい部屋/安部公房の「鞄」/家族-191120。

洗濯ついでにふとんカバーやまくらカバーをとりかえた。
かけふとんや敷きパッドも、よりあたたかいものにとりかえた。
これらの作業を
うっかり窓を閉めたまま行ってしまった。
ほこりっぽくなって、えらい目にあった。
だが、先週、空気清浄機を購入したので安心だ。
まだ開封してないけど(笑)



安部公房の「鞄」をひさしぶりに読んだ。
新潮文庫の「笑う月」という短編集に収録されている。
中学だったか、高校だったかの国語の教科書で読んだ。
ヘッセの「少年の日の思い出」と同じくらい
良く覚えている。
へんなことだけ覚えているんだよな(笑)

人生の大事な局面で決断するのをためらうのは
ひとつ選択するごとに人生の選択肢が減っていって、
不自由になっていくような感じが、怖いというか、
もったいないような気がするからだろうと思う。
たとえば結婚をしたら独身だった時のように
自分の時間を自分のために全部使うことはできなくなる、と思う。
ひとりを伴侶として選べば、まだもっと選べたかもしれないのに
そのチャンスを棄ててしまったかなという気になる。
でも、選択したことによって、また選択の機会が生じたり、
まったく新しい形の自由がもたらされたり
考えもしなかったような幸福が訪れたりすることも
あるんだろうと思う。
それは全部、全然ちがうのだ。
結局のところとらえかたであり、
これはあくまでもわたしの感じなのだが、
・・・選んだ道を正解にしていくという選択肢だけは
どんな場合にも、どんな人にも、常に残されている
のだと思う。

婦人公論のサイトで、
作家の村山由佳のインタビュー記事を読んだ。
「家族を愛せなくても罪ではないし、
 愛されなくても罰ではない」
と述べていた。

fujinkoron.jp


それを事実だと思うことがいつかできれば
わたしもとてもらくになれるだろう。

わたしは自分のことを追放者であり不適格者であり
不具者だとおもっている。