BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

映画の感想-『ゾディアック』-190929。

カゼをひいた。
幸いそんなに重くはないようだ。
でも、1週間後に、大事な用事を控えている。
セキが出始めると長引くので、出ないうちに治したい。
念のため明日にも病院に行ってこよう。

マイナンバー通知票に記載されている住所も、
そこから引っ越したら書き換える必要があることを
この前知った。
というか通知票に住所が記載されていることを、
ちゃんと確認していなくて、知らなかった。
明日、役所に行ってこよう。




『ゾディアック』を観た。
原題:Zodiac
デヴィッド・フィンチャー監督
2007年、米

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www.youtube.com


話よりも「フィンチャー監督っぽさ」を楽しんだ。
観ていて心惹かれた。

基本的にキャラクターたちが没個性的で
物語も素直すぎる感があり、
ちょっと映画としては物足りなかった。
音楽はすごくカッコイイ。

事件を独自に追い続けた漫画家の
ロバート・グレイスミス氏の著書
読んでみたい。図書館で探そう。
ヴィレッジブックスから出ているらしい。
ヴィレッジブックスはそういうのを良く出すなあ。

映画の中のグレイスミスは
年月が経って事件が世間から忘れられつつあるなか
ゾディアックにしがみついて、単独で調べ続ける。
はたで観ている限りでは、相当にうっとうしい男だ。
気づいたことがあったり新たな情報をつかんだりすると
かつてゾディアック事件を担当していた
(今は別部署に異動している)刑事の元へ飛んで行き、
真夜中でも構わずたたき起こして話を聞かせる。
本人はそれで良いかもしれないが、
やられる側としてはたまったものではない。
年配の筆跡鑑定人は、
グレイスミスが何度も押しかけてくるので
ご老体に負担がかかりそうで気の毒だった。
でも、グレイスミスのように、
どんなに変人呼ばわりされても、周りと違っていても、
やりたいことをやり尽くさないと気が済まない人、
執念の人でなければ、
到達できない場所ってものがあるんだろう。

ジェイク・ギレンホールは名演。
プリズナーズ』(2013年)の時、
彼はもっと声が低くて、
体の動きがやや鈍重だった覚えがある。
それが、『ゾディアック』では若々しく機敏だった。
機敏・・・と言うよりは
そそっかしく落ち着かない、という
感じだったかもしれない。
声も甲高かった。
プリズナーズ』と『ゾディアック』では、
確かに公開年が6年離れているけど・・・
役によって演じ分けているのだろう。
事件に関わった警察関係者や記者たちなどは、
みんな長い年月を経て相応に歳を重ねていくのに、
グレイスミスだけはゾディアックの事件に夢中なあまり、
歳をとるのを忘れてしまったかのようにずっと若かった。

ゾディアックによるものと見られる事件が
アメリカの非常に広い範囲で起こったこともあり
捜査を手がけた署同士の連携がうまくいかず
そのことが、真犯人にたどり着く可能性と速度と、
両方に著しく影響したらしかった。

また、証拠固めにおいて識者の見解を取る場合にも、
学問の世界にもそれなりの上下関係やしがらみがあり
いろいろ難しいように見えた。
警察が、最初A鑑定人に見解を取っていたのだが、
B鑑定人にセカンドオピニオンを求める場面があった。
A鑑定人の弟子にあたるB鑑定人は、
「師匠の鑑定にケチをつけることになりかねない」
そう言って協力を断った。
事件の解決という、共通の大きな目的があるはずだが、
それでも、人びとの足並みは、なかなかそろわない。
観ていてイライラさせられた所ではあった。