BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

映画の感想-『天気の子』-190819。

英題:Weathering With You
長編アニメーション
新海誠 原作・監督・脚本
2019年、日本

f:id:york8188:20190820003233j:plain

www.youtube.com
※ほんのひとこと程度の感想に過ぎません。
 解説とか考察的なものをお求めの方にはすみません。

・・・

新海誠監督作品は、なんといっても
繊細・精緻にして華麗な映像が
素晴らしくて、
いつも、うっとり見とれちゃう。

だが『天気の子』は、映像よりもストーリーの方に、
集中して観た気がする。

結論としては、おもしろく観た。

問題作でもあったと思う。

確かに、「こういうところ」からでなくては、
わたしたちはもはや、「この先、歩んでゆける」
とは、思うことができないのかもしれない。

希望のために、人には、物語が必要だ。

だが、『天気の子』は、
このような物語を一番必要としている人
・・・すなわち若い人たち
まったく信頼しない立場から、作られた映画だと感じた。
信頼することと、知っていて足もとを見るということとは、
似ているように見えて、全然違うんじゃないかなと思う。

この映画には、
「あなたの感性を、信じます」
観る人へのそんなメッセージが欠けていた。
あったのは
「こうしとけば、とりあえずわかりますよね?」
だった。

はたして、それで良かったものか。

残酷すぎないかなあ。

だが、こういう物語が生まれる必要それ自体は
もちろんあった。
これからも、このような物語が必ず生まれてくる。
何度も何度も生まれてくるはずだ。
破壊と再構築と変容を繰り返し、
深度を増していくだろうと思う。