英題:Tremble All You Want
大九明子監督、2017年、日本
着るもの、履くもの、小道具、セリフ、人名、
ちょいちょい凝ってて、みんな意味があるのが
おもしろかった。
赤と青の使いかた
付箋の赤色が、水にぬれてさらに濃くなっていくところ
紫谷 という人名
良香/ヨシカという名前と「いいにおい」がする彼女の部屋
ヨシカの履くものの描写
水音や、ピンポン玉の弾む音
ヨシカに恋する男・ニ(キリシマ)が
もしいなかった場合・・・
ヨシカは自分のカラを破ることができたんだろうか?
ヨシカが10年一方的に恋してきた男・一(一宮)は
単に、彼自身の複雑な自意識のカラに、閉じ籠っていただけ。
ヨシカのことは名前も覚えておらず、
デリカシーのかけらもない男だった。
彼と、もし、これから二人きりで会う機会が持てたとしても、
臆病なヨシカの心を 開かせることが一にできたかどうか。
キリシマが彼女を見出したタイミングが
今であったことの理由はあるだろうか
「そういうお話だから」ということ以外に。
・・・よく考えると、それが、ないようだ。
すごくおもしろい映画だったと思うけど、
キリシマとヨシカの関係について
もっと描いてくれていたら、もっと納得して
観ることができたかなという気がする。