BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

映画の感想-『小さいおうち』-190303。

山田洋次監督、2013年、日本

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なまぬるい。
また、深みにかける。
こうなってしまうならば、
わざわざ映画化する
必要はなかった。

足りてない。
ぜんぜん足りてない。
たぶんいろんなことを
中途半端にやりすぎたのだとおもう。
量産型2時間ドラマよりも
さらにスカスカで
みみっちい仕上がりになっている。

足りてないのに、多弁すぎる。

あと かんじんの
おうちの外観と
背景のつくりこみが
眼をうたがうほど安っぽい。

『母と暮せば』の
吉永小百合
「あの子が死ねばよかったのに」
よかったなあ。


山田洋次監督は、
『小さいおうち』でも、
『母と暮せば』で描いたようなことが
描きたかったんじゃないのか。
だって、
「だれもが不本意な選択を
強いられた時代だった。
みずからそれをとりにいき
嬉々として従った者までいた。
だけど自分のやっていることが
おかしいと、
誰も気づくことができなかった」
そんなようなセリフを
言わせていたではないか。

むしろ
本作のほうがより複雑化し
深化してもよかった。
戦争とは関係ないけど
でも戦争があるゆえに燃え上がった
「姦通」を
テーマにすえていたんだから。

でも、本作は
まったく 
とどいてなかった。

ただ、松たかこの 
あかるく華麗な
雰囲気がとってもいい。

黒木華も 
ついなんとなく見ちゃう
独特のなにかをもっている。