BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

大津いじめ事件によせる。-190220。

www.kyoto-np.co.jp

 

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中学校2年生だった男の子が
いじめにあい みずから命を絶った件で
親御さんが加害者側に
賠償をもとめた裁判の
判決がおりた
男の子が自殺をした原因が
いじめにあったことを認め、
被告側、元同級生たちに
賠償を命じる判決だ。

「息子は、きょうの判決を勝ち取るために
生まれてきたのかな」。

なんてことをおっしゃるのだろう。
なんという深く鋭い傷だろう。
なんて強いかただろう。
どれほど烈しいものを
胸のうちにのみこみ、のみこみしながら
こんにちまで 歩いていらしたことだろう。
こんなに傷ついてしまった心を抱いて
なお生きていくというのだろうか。

烈しく痛む傷でも
息子さんの思い出と一体だから
それがために、なのだろうか。

わたしだったら
たとえどうだろうと
こんなことには耐えられない。
仮にお父さまとお母さまが
戦いなかばで力尽きて
息子さんのあとを追う選択をしても
ちっともわたしはおどろかなかっただろう。
こんなつらいもの背負って
自分だったら生きられない。
想像するだけでも耐えられない。

大切、って 
なんてかなしいんだろう。

それに、
こんなことを言わなくちゃいけないような
体験を 人の親に強いた
その世界の一員であることが
わたしははずかしい。

あなたの息子さんは
この判決を勝ち取るために
生まれたのでも死んだのでもなかった。