BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

スウェーデンボルグちょいかじり。-181212。

イマヌエル・スウェーデンボルグ
著書にくわしいかたに
近くお目にかかる予定がある。

スウェーデンボルグの話を
うかがうためではない。
スウェーデンボルグはそのかたの
専門領域ですらない。
ご専門は幅広いが
言語哲学とか文化人類学からしくて、
関係ないのだが
プロフィールとして
スウェーデンボルグにくわしい」
と聞いた。
ご趣味でお読みになって
ハマったことがある、というかんじか。
わたしは言語も文化人類学
ぜんぜんわからない
すこしでもとっつきやすそうなのは
スウェーデンボルグ」くらいしかない
だからぜんぜん関係ないんだけど
とにかくそれだけ覚えてた。

とっつきやすそうとはいっても
じつのとこわたし
「天界と地獄」くらいしか
読んだことない
スウェーデンボルグのこと
ほんとになんにもしらない。

ひとまず
日本のスウェーデンボルグ研究で
著名らしい高橋和夫というかたの
一般向けの評伝だけは読んでみた
スウェーデンボルグの生涯と
思考の軌跡を
すごい駆け足でたどるものだった

まあなんにもしらないよりは
多少ましくらいにはなったとおもう。
とてもわかりやすく書かれてもいた。
これでわかんなかったらもう
スウェーデンボルグなんか
知らなくてもいい、あきらめてもいい
そのくらいかみくだかれて
やさしく書かれていた。

天界と地獄は
「天界の秘義」という
スウェーデンボルグの大著に
すでに書かれていることの
ほんのエッセンス数滴にすぎない、
と知ってだいぶガックリきた
天界の秘義のそうした「エッセンス」
は、ほかにもたくさんあるそうだ。
天界と地獄だけでも
あんなに長大であんなに難解で
古い本だから読むのに忍耐を要するし
ものすっごく読むのたいへんなのだ。
これは
ダンテの「神曲」ぜんぶ読んだのに
じつはあれはまだ序章にすぎず
本編があと全15巻あります、とか
言われたらたぶんわたしでも
泣いちゃうとおもうのだが
そういうのと
にたようなかんじじゃないだろうか

スウェーデンボルグ
イエス・キリストらしきひとを
何度か幻視し、
召命をうけた、という意味のことを
日記などに書き残しているそうだ
らしきひと、とはわたしが
勝手にそう書いただけで
もちろんスウェーデンボルグ自身は
イエス・キリストそのひとに会ったと
言っている。
幻視のエピソードはどれもすごく
わたしには興味しんしんだったが
とくに彼にとって生まれて初めての
イエス・キリストらしきひととの邂逅と
科学から神学にきっぱりと転向する
きっかけとなった幻視、・・・
イエス・キリストらしきひとから
「食べすぎるな」との警告をうけた
という話・・・が
おもしろかった。

のちのスウェーデンボルグ研究で
「食べすぎるな」の
意味の解釈がいろいろと
なされているそうだが
高橋和夫さんが挙げていた解釈は
すごく深かった。



わたしは
スウェーデンボルグはたしかに
イエス・キリストと会ったのかも
しれないなと、いまはちょっとおもう。