市川春子
『25時のバカンス』
を読んだ。
なにかしらが込められているのを確実に感じるが、
明確な、言語的メッセージみたいなものはない・・のが
この人のマンガの特徴におもえる。
暮れゆく空をながめるようだ。
ながめるときに、ながめるというかたちでしか感じない。
言葉じゃない。
また、みじかい話でも、登場するキャラクターたちを
まるで長編マンガのようにしっかり好きになれるところ、
誰、と覚えていられるところも魅力だ。
話の進行のためだけに登場する顔のない棒人間や
泥人形ではおわってない。
表題作 とてもよかった。
稀有な才能だ。