BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想をおもに記録しています。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

計算ができない/映画の感想-「殺人の追憶 살인의 추억(2003)」-180201。

降ってるけど、音を聞く限り 
いまのところは雨で、
雪に変わりそうなかんじはしない。

・・・

この2日間というもの
不在にしてたが、けさ戻った。
寒いし雪も降るかもというので 
ずっと家にいる。

暮れからこっち 
毎日ひまをみつけては
ちょっとずつ 部屋の整理整頓を
つづけている。
部屋というか、今や 
ほぼ書棚の整理を。
だいぶましになった。
床に積んでた本たちが
けっこうな量、
棚におさまったおかげで
ふつうに部屋のなかを
歩けるようになってきた。
作り付けの書棚は 
奥行きがかなりある。
空き箱とかで「ひな段」を作り
収納力を高める工夫を 
これまでもしてきた。
ひな段は 従来ひとつだったが 
ぎりぎりここまでなら
せり出してもおっこちない、
というラインと
ぎりぎりここまで
背表紙が見えれば
うしろにある本の見分けがつく
というラインが
経験から だいたいわかってきたので
今後はひな段をふたつ、
つまり3段組みにしようとおもっている。

だが計算のしかたが 
わからない。
容量確保のための
寸法的な閾値を割り出すには
目分量では不十分
ちゃんと計算しないとダメだとおもう。

そして市販の
カンとか箱やらではなく、
建築業の叔父にたのんで 
廃材かなにかを 
ぴったりの大きさに
切ってもらったものを
棚にはめ込むことで 
段をつくるくらいのことはするべきだ。

けど 計算ができない。
計算式を作ろうとすると
目の前にモヤがかかったようになり 
頭が割れるように痛みだすんだ・・・!
算数が得意な人に
おねがいするしかないだろうな。
イヤ 計算から叔父にたのめば
それでいいのかもしんないけど。
叔父におねがいすれば一瞬だろう。
まあ急ぐわけでもないし
もうちょっと悩むことにしようかな。

・・・

殺人の追憶」という
韓国製の映画を観てみた。

殺人の追憶
原題:살인의 추억  
ポン・ジュノ監督
2003年、韓国

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movie.walkerplus.com


かなりおもしろかった。
86~91年の韓国で発生し
いまにいたるまで
未解決の状態となっている
空前の連続殺人・死体遺棄事件
「華城連続殺人事件」をもとにした
フィクションとのこと。

事件の概要は Wikiでそれなりに知れる。
華城連続殺人事件 - Wikipedia


韓国製の映画は 
数本しか観たことがない。

観たのは
「春夏秋冬、そして春」
シルミド
JSA
「箪笥」
くらいのものか。
ほかにも観たかもしれないけど
思い出せない。
どれも、
なんとなく映像が黒っぽくて
陰翳がきつく、
雰囲気がしめっていた。

本作もそうだった。
本音をいうと 
このかんじがあんまり好きじゃないから
韓国製の映画を観ないのだ。
けど本作にかぎっていえば、
そうした感じが合っていた。

「所轄」特捜部の刑事たち
ソン・ガンホ、キム・レハら)と、
首都警察から派遣された刑事
キム・サンギョン)とが
協力して捜査をしていくなかで、
両者の基本的なスタンスが
逆転していくようすが
もう少していねいに
表現されていると よかった。
でもまあ あんまりそこは
重要じゃなかったかも。

「帰ってくる」
「戻っていく」
「入っていく」
「なかに詰め込む」
を連想させるシーン、エピソードが
全編にちりばめられ
ちらちらと光っては 
なにごとかを訴えかけてくる。
「収穫期の農村」の美しい風景で始まり
そのオープニングと同じ風景で終わる。
「農業用地下水路」にすてられた死体。
被害者が「全員女性」。
「柔らかく美しかった」犯人の手。
「雨」の日に事件が起こる。
刑事の「心と体をいやす女性」。
そして
最重要参考人の青年が 
「暗いトンネルの奥」へと消えていく終盤。
トンネルを猛スピードで駆け抜ける列車。
「メシ食ってるか」という場違いなセリフ。
その言葉を投げかけられて 
なぜか切迫したような表情を
うかべ涙ぐむ青年。
・・・これらを観察したとき、
この映画における事件のありかたが、
女性性、または母性への執着
(指摘するまでもないことだが暴力性を内包する)
もっというなら
「胎内回帰」への希求に
強く紐づけられていたことを感じた。

これに気づき始めたとき 
わたしとしては
最重要参考人の自宅から 
彼の母性へのこだわりを
感じさせるなにかが見つかるかな
とおもった・・・というか
そうでないとおかしいと
期待したのだが。
・・・
たとえば母を早くに
失っていることを示す写真とか、
逆に母との結びつきが
病的に強いことを示す何かの形跡。
・・・
そのシーンに戻って
何回か慎重に観返しても
明確には発見できなかった。
「赤色」へのこだわりだけは、
わずかに暗示されてたが、
これもこじつければそれなりに、
という程度でしかなかった。

青年が読んでた文庫本が
何かがわかればな(^^)
ハングルだったし 
何の本かわからない。

役者さんがだいたいみんな
わたしがぜんぜん
好きじゃないルックスであり
その意味で 
観ててちっとも楽しくなかったことは
たしかだ。
でもこのシンプルな
クリミナルサスペンスに
多くのメタファを
かなりうまくおりこみ、
なおかつ不自然さを感じさせず
すっきりと仕上げていて、
評価に値する作品だった。
どのシーンも緊迫感にあふれ、
暴力描写にも迫力があった。
あちらの国では
ほんとに警察があそこまで
やってたんだろうか、
30年まえまでは?
演技は どの役者さんも超一級。
ソン・ガンホ
韓国映画界の大御所ときく。
たしかにすごい存在感。
ただ 顔は何度もいうが
ぜんぜん好きじゃない(^^)

ファンタジーに逃げず
鑑賞者が自由に解釈する余地をのこしつつ
それなりのきちんとした結論を暗示する
おわりかたが選ばれていたのも
本作らしさが保たれていたと感じて
よかったとおもう。

舞台化しても
おもしろいんじゃないかな。