BRILLIANT CORNERS-2

観た映画・読んだ本など関心ごとへの感想メインの、なんということのなさすぎる身辺雑記帳です。 少しずつ、いろいろ更新してまいります。 お気が向いたらお読みいただければさいわいです(^O^) ブログのタイトルは、セロニアス・モンクのアルバムから。「すみずみまで光り輝く」というような意味だそうで、なんとなくいいなとおもうもんで。

「鍵 Odd Obsession(1959)」。

1日 本を読んでた。
おかげでほぼ リストアップしたものを消化できた。
まだ少しは余裕がある。
全部1回ずつ読了、は完遂できる。
でも全部2回ずつ読み返すことまではできない。
最後に読んだものから10冊くらいは もう一周しておきたい。

本ばっかり読んでいたせいか
首がいたい。まわらない。横になるのもしんどい。
涙出そう。
それにものすごく おなかすいた。
つかれた(^^)
本音をいうと きょうはもう 
あと1行だって読みたくない(^^)

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さっき、
「鍵」を観てみた。
(Odd Obsession 市川崑監督、1959年、日本)

movie.walkerplus.com



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谷崎潤一郎の「鍵」の 
5本だかある実写映画化作品の
いちばん最初のものだ。
二代目中村鴈治郎(古美術鑑定家・剣持)、京マチ子(剣持夫人・郁子)、
叶順子(剣持家娘・敏子)、仲代達矢(敏子の婚約者・木村)などがでてる。

「鍵」の基本的なすじを お知りになりたいかたは
Wikiなどをお読みになるといいとおもう。

みごとなもんだなとおもった。

原作小説がだいたんに換骨奪胎され
かんじんの「日記」の要素はほぼ全消えでラストあたりに
申しわけ程度にでてくる程度であり
そのかわり「窃視」と「公然の秘密」の要素が
映像と会話劇によってぐいぐい押し出される
映画ならではのつくり。
さっぱりわからない木村の頭のなかは 
すくなくとも わたしたち鑑賞者にかぎっては
モノローグによって「窃視」できる仕組みになっている。

これはこれでとてもよくまとまっているし・・・
徹底的なまでに様式的かつシンボリックで、
それだけに 人の心の謎や愛憎がいやににじみでて 
美しいと感じる。
蒸気機関の暗喩とか あんなのもう 今の映画ではできない。

セリフも動きも ムダとか飾りとかがまったく感じられない。
セリフなんか 1回観ればそらで言えそうなほど簡素だ。
「演技とかそういうの この映画に必要ないんで!」くらいのこと
考えていたんじゃないだろうか、監督は。知らないけど。

京マチ子と叶順子のお化粧が怖い(^^)
京マチ子のさいしょの登場シーンで 彼女の顔をみたときは
冗談でしょ、・・とおもった。
でも観ているうちに慣れてきて 
きれいだな、くらいのこと以外には
なにも思わないようになってくるからふしぎだ。
お能の面のようなかんじかなと。

中村鴈治郎がとてもうまいとおもった。
目つきも手つきも きもちわるくて じつにいい。
最初はこの人がいちばんヤダなとおもうんだけど
観ているうちに・・・。

京マチ子は ぞっとするほどいい。
彼女って 体をはって「女」ってものを演じた人なのに
絶対にへんなふうにいやらしくならなくて
いつでもなにか品があるところが 稀有だと感じる。
剣持夫人は京マチ子じゃないと、ってかんじがする。

「はなさん、また間違えたのね」。

仲代達矢が 剣持夫人とその娘とを
みずからの出世のためだけに
悪びれもせずにとっかえひっかえする
不誠実なインターン生を うまいこと演じてた。
顔が腹立つ。

昔の日本映画はおもしろい。
こういうのだったら いくらでも観たい。