BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

2017年5月4日と5月5日の思い出/映画の感想-『帝一の國』-170521。

2017年5月4日は、
高校生のときに所属していた
市民楽団でお世話になった
ご夫婦のところに遊びにいっていた。
当時楽団でなかよくしていた
同年代の友だちといっしょにいった。

ご夫妻のあいだには
中学にあがったばかりの女の子と
小学校高学年の男の子がいて、
とってもかわいい。
まだまだ、遊ぼう遊ぼうと
甘えてくるが
このまえにあったときよりも
ずいぶん大人っぽくなっていて
おどろかされた。

子どもってかわいい。
すぐに成長してしまうから、
おちおち目をはなしては
いられないだろうな。

奥さんがいつも 
びっくりするくらいたくさんの
美味しいごちそうを
作って迎えてくれて
ありがたい。
しかしほんとこっちはなにひとつ
おどろくほどなにひとつ
役にたてないので
恐縮でもある。

・・・

翌5月5日は、
帝一の國』を観た。

永井聡監督
2017年、日本

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www.youtube.com

かねて観たいと
おもっていたわけでもなんでもなく
なんとなく映画観たいなとおもい
映画館にいって、
ちょうどいい時間にやっているものを
選んだらこれだった。

結果、かなりおもしろかった。

いろいろ、弱かった部分もあり、
それはときに
ストーリーのかなり
重要なとこにまで
及ぶ問題ですらあった。

たとえば、
主人公の帝一が
「自分の国を作りたい」
と熱望する理由が
のちのちあきらかになるが、
あれはもうちょっと、
彼の幼少期のエピソードを
時間をかけて描いてたら
より納得感がでて、
よかったはずだ。

また、帝一が通う学校では
学内の権力闘争がさかんで
ライバルどうしの足のひっぱりあい、
頭脳戦がすごいわけだが、
帝一に恋人がいるという
超重大な情報を
最後の最後になっても
本気でだれも把握してない、
という点が気になった。
帝一本人が
「恋人がいるだなんてすごいスキャンダル」
と言っており、
彼女と会うときにはわざわざ変装し
盗聴防止に、連絡には糸電話を
使っていたくらいであるから 
これは完全にフリで、
ぜったいあとで
だれかが彼の恋人の存在をかぎつけ
帝一を失脚させるための
切り札にしてくるだろうと
おもって観ていたのだが、
ほんとうにだれにもバレてなかった。
これはおかしいんじゃないか。

また、
帝一が最初についた生徒会長候補が
帝一の父の政敵側の人物と発覚、
それがバレると
帝一にとってもマズイ・・・
という話になっていたが、
そのくらいのこと、
なぜ事前に腹心に
探らせておかないのかとおもった。
政界の重鎮である
父親同士のライバル関係が
息子たちの生徒会長選にも
影響をおよぼすということの
表現が、どうも中途半端だった。

生徒会長候補のキャラが
いまいち立っていなかったため
最後に彼が大変みっともないところを
見せたときも、
「うわー みっともなーい」と
思い切ることができなかった。
みっともなさに説得力がでるように
もっとおもいっきり高慢に、
おもいっきりイヤなかんじの
キャラ造型をしておいてほしかった。

千葉雄大はハマってた。
さわやか苦学生を演じた
役者さんもよかった(^^)

スピード感がおとろえず、
観る者の感情にむりくりうったえかけ、
パワーで引っ張りきるかんじは最高。

おなかかかえて笑ったシーンも
多かった。
とくに「拍手」に笑わされた。
あの拍手をきっと
みんなで練習したのだろう。
撮影現場を想像するだけで
コーヒーの一杯や二杯は
噴き出しそうだった。

帝一を演じた若い役者さんが、
多面性のある強烈な男子学生を、
あきれるくらい
まじめに生ききっていた。
うまいのかどうかは知らないが、
力いっぱいやってて、よかった。
最初は、だれだこの人、
って思ったけど、
だんだん、彼がいないシーンが
たいくつに感じるようになっていった。

彼ら若い役者さんの
父親を演じたベテラン俳優陣も、み
みんなかっこよかったし、
いてくれてほんとによかった。

いろいろと、粗さや不十分さは
あったような気がするが、
これからも国産の映画を
応援していくという前提にたつとき、
どうも、ぜひ観ておいたほうがいい
映画のような気がする。