BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

映画の感想-「アサシン・クリード ASSASIN'S CREED(2016)」-170314。

先週の日曜日に観た。

アサシン・クリード
原題:ASSASIN'S CREED  
ジャスティン・カーゼル監督
2016年
英・仏・米・香港

movie.walkerplus.com

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アサシンクリード」は、
わたしの心のなかの
「中二」の部分が刺激される
すごくたのしい映画だった。

世界を支配する力を秘めた宝物をめぐって、
ふたつの勢力がぶつかり合い、
数百年の時を超えてあれやこれやする
スペクタクルアクション。

目新さ、斬新さは感じなかったし、
素人目にみても
細部に難を感じたが、
全体的に作り手のやる気がみなぎり
重くシリアスな雰囲気が
とぎれない。

パルクールをつかったバトルシーンは、
見せ方は平凡におもえても
やってることは超ハイレベルで
みていてたのしかった。

音楽もすごくおしゃれ。

なにしろ全体的に
雰囲気があったのがとてもよかった。

キリスト教文化圏に
生まれたときからいないことには、
なかなか理解しにくく、
「自分に関係ある」ともおもいにくい
ストーリーだとは感じた。
でも日本でもかつて
ダ・ヴィンチ・コード」が
受けたわけだから、
この映画も、楽しいとおもう人は
けっして少なくないだろう。
高く評価されていい映画だった。

ストーリーはもっともっと
複雑なのかとおもったが
案外そうでもなかった。
このくらいなら、わかる。

マイケル・ファスベンダー
むずかしそうな役をうまく演じてた。
アクションも自分でやってたみたいだし、
体のできあがり具合からさっするに。
ルックスの個性が強すぎないから、
どんな時代の物語にも、
どんな社会的地位の役柄にも
ハマれるのだろう。
ただ、どっちかというと
陰気で不幸せそうな顔ではあるので
ハッピーな男の役は
あまりこないのかもしれないが。

シャーロット・ランプリング
マリオン・コティヤール
でてたことに驚愕。
なんででたんだろう(=_=)?

むしかえすようだが、
やっぱ、素人がみても
「?」とおもうところは
あちこちにあった。
たとえば、アニムスだっけ。
あの、とおいご先祖の記憶を
追体験できるという
ハイテクメカ。
単純に記憶をたどるだけじゃ
だめだったんだろうか。
体まで動かさなくちゃ
いけないことはなかったとおもう。
まあそれいっちゃあ 
おしまいか。

あと、主人公のご先祖は、
どうして大事なあの宝物を
他人なんかに託したのか。

それに、
主人公のご先祖から
宝物を託されたその人が、
ご先祖の記憶の中で、
たまたま歴史的に有名な
言葉を発したから
その人物が誰であるかが
わかったようなものの、
そんな都合のいい「たまたま」って、
あるかなあ。

それと、主人公は
ソフィアとその父の目的地が
どうしてわかったのか。
わたしは観衆であり、
ソフィアの考えも主人公の考えも
ぜんぶ観ているから、
ソフィアがつぎはスペインの
セヴィリア大聖堂に行くということが
わかってたし、
そのあとの計画もわかっていた。
でも、主人公はあのとき、
アニムスから降りた直後で
疲弊しているところへ
先祖の過去の幻影が
実体化して目の前にあらわれるという
謎の体験のまっただなかにおり、
ソフィアたちのスケジュールなんか 
知るよしもなかったとおもう。
なのに なぜ彼は
ソフィアの目的地をさがしあてたのか。
テンプル騎士団の集会に
やってこられたことの理由も
同様に、よくわからなかった。

また、宝物「エデンの果実」とは
けっきょくのところ
なにをどうやって
どういうふうに使うものなのか。
緑色の光を発していたが。
天地開闢のときからあったなんて
ふつうに考えると当然おかしい。
作れる技術がなかっただろう。
元祖「エデンの果実」は別にあり
比較的新しい時代にだれかが
同じ名前の
なにかを作ったんだろうか。
よくわからなさすぎた。

ソフィアとマリアのあいだには
関係があるのかなあ。

このように
疑問はいくつかかんじた。
でも自分が観たものきいたものが
全部だったとはもちろんおもってない。
字幕に書ききれない情報が
原語で話されていても
わたしにはそれらが
聞き取れてなかったとおもうし、
なんでも、人気ゲームシリーズの
実写映画化作品だそうなので、
ゲームのなかでは、
これらの疑問にも
答えが用意されているのかも。
それにどのみち、
疑問点はたしかにあっても
だからといって
ダメな映画だったとはおもってなく
わたしはむしろ積極的にたのしんだ。

じっさい この映画は
もう1回くらい見たい。