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BRILLIANT CORNERS-2

観た映画・読んだ本など関心ごとへの感想メインの、なんということのなさすぎる身辺雑記帳です。 少しずつ、いろいろ更新してまいります。 お気が向いたらお読みいただければさいわいです(^O^) ブログのタイトルは、セロニアス・モンクのアルバムから。「すみずみまで光り輝く」というような意味だそうで、なんとなくいいなとおもうもんで。

「スーサイド・スクワッド」(2016)感想。

この映画についての感想を、求めている人なんて
すくなくともわたしの知り合いには、
たぶんひとりもいないだろうが、

スーサイド・スクワッド」をみた。
デヴィッド・エアー監督、2016年、米)

 

wwws.warnerbros.co.jp

このオフィシャルサイトは、「ハーレイ・クイン推し」であることを
隠そうともしてないなあ(^^)

じつは、自分でも、「怒り」とか「君の名は。」とかを
観た方がいいんじゃないのかね、いまの時期は。と、わかっているし、
映画館にきたときは、「怒り」を観たいとおもっていたつもりなのだが、
券売機の前にたったときにはもう気分が変わってて、
スーサイド・スクワットを選択していた。
確定ボタンをタッチしたときには、
「怒り」とか「君の名は。」なんて 今みてたまるか!と
最初からおもっていたような気さえした。
なんか、ちかごろ 大勢にたいするカウンタームービー的な
どうもそういうのを観たがっているようなかんじがする。
一瞬 「超高速参勤交代リターンズ」をみようか迷った気もするが
あれは第一作がぜんぜんおもしろくなかったから
血迷ったとしても選ばなくてよかったとおもう。

ところで、
スーサイド・スクワッド」は、
まあまあだった。
最初のほうはたのしかったが、かなり早い段階で興がさめた。

単に、自分が期待したようなかんじじゃなかったという
だけのことなので、
もちろん、この映画が「いい」とおもう人もたくさんいるだろうが。

わたしは、映画や小説にでてくる悪人は、徹底的に「人間のクズ」じゃないと
イヤだと感じる。
この映画はその「悪人」が主人公であるのに、みんなちっとも
「悪人」らしくないところがイヤだった。
みんな結局いいやつで、観ていると好きになっちゃうかんじだったのだ。
ハーレイ・クインなんて、女のわたしがぞくぞくくるほどカワイイし
超大好きだ。
ふつうに彼女をまた観るためだけにあと2、3回映画を観てもいい。

でもそれはだめだ。それはつまらない。
好きになっちゃう悪人なんておもしろくない。
理解できてしまう悪人なんて悪人じゃない。
悪の理論のわけわからなさを笑い飛ばしたかった。
なぜそのように行動するのか、なにを考えているのか
まったくわからない純然たる悪人じゃないと 悪人の映画はたのしくない。
女子どもも平気で殺すかんじであってくれないとたのしくない。
悪人の背景に、「愛」とか「仲間」とか「おれにも実は娘がいて・・・」とか
そういう事情をみたくない。
そういう事情が、実際の世界の人間には必ずあると知っているからこそ
映画のなかや小説のなかでは 突然変異的な、ピュアな悪人を楽しみたい。
なんでこんなやつがこの世に存在してしまったのかと
おもってしまうような そういう悪人がみたい。
スーサイド・スクワッド」にはそういうのを期待したのだが、
それがかなわない映画であったことが、残念だった。

DCアメコミの映画化だそうなので、
原作を知っている人たちは、最初から、わかっていただろう。
主人公たちが「憎めない系の悪人」であることを。
アメコミのヴィランてのはみんなそういうのだからな。
「こいつは悪い奴だけど、そうなっただけの深い事情があってだな」っていう
キャラクター。
だから、逆に、「スーサイド・スクワッド」をみて
「まだまだこれじゃなまぬるい」と思った人もいただろう。
「あいつがどうしてこういう犯罪者になったのか、という
背景をもっとちゃんと描いてくれないとおもしろくない」と
感じた人もいたことだろう。
つまり「ヴィラン描くならもっと徹底的にクズに描いてくれよ」っていう
わたしの要求は「おめー アメコミのことなんにもわかってねーな!」的な
意見なのだ。

でも、映画は映画で、マンガはマンガだ。DCアメコミを読んでなかろうが
映画だけ観る権利はあるし、映画だけ観てものをいう権利もある。

映画にするなら 映画だけ観る人たちもおもしろく観られるように
そのへんはうまく料理するんだろうし、それでまったくかまわない。

その意味では、本作は 原作ファンにも「映画だけ観る人」にも
どっちつかずの映画になってしまっていた感があった。
製作者は
ハーレイ・クインやデッドショットを
愛してやまないファンがたくさんいることをわかっているだけに
おもいきって壊すこともできず かといってなぞりきることもできず
といったかんじだろうか。しらんけど。

あと、日本人のキャラクター・カタナの
過去を描くシーンがあんまりだった(^^)
切られ役とはいえ
なんでわざわざ母語が日本語じゃない俳優を使ったのか
意味がわからない。カタコト気になる!
カタナを演じた女優さんの日本語が(日系アメリカ人だそうだが)
違和感なく 美しかっただけに
気になって気になってしょうがなかったよ(^^)
どうしても見た目で選びたかったとか
だいじな役だから 日本語が話せることではなく
演技力やアクションの心得があるかどうかで
選びたかった、とかならばわかるのだが
切られ役じゃないか。
俺はやってないぞ、とかいいわけしながら殺される役。
日本語をちゃんと話せる俳優なんて
いくらでも探せたはずだろう。
まともに話せないならセリフなしにすればよかったのに。
昨今、中国にはずいぶんへいこらしているハリウッド映画だが
日本で公開されることは、意識してくれないのだろうか(^^)


でもハーレイ・クインはもうくらくらくるほどカワイかった。
あとエンチャントレスという恐ろしい古代の魔女を演じた
フランス系みたいな名前の女優さんもかわいかった。
くっきりした顔立ちで。
あのふたりを観るためだけにあと2、3回映画をみてもいい。
フラッグ大佐もすごくかっこよかった。
わたしはあの役者さんを知らなかったのだが
あんなに男前なのに知らないとはどういうことだ。
ちょっとトム・ハーディ的なスッとしたかっこよさ。

映像もしゃれててよかった。
画面が暗くて、なにをやっているのか
よくわからないところはあったが。迫力があった。
高層ビルのてっぺんまで要人を救出しに行く、というミッションは
ゲームの攻略過程を観ているようでおもしろかった。

スーサイド・スクワッドのメンバーは全員
常に拘束衣を着せておかなくちゃいけないような極悪人で
みんなふだんは終身刑か死刑で監獄にいるので、
任務だというんで政府から出動要請があっても
彼らを出獄させるだけでひと苦労で、
そのたびに警察の特殊部隊や監獄の職員が何人も普通に死ぬ、
という設定がなかなかおもしろかった。

まあそんなところか。
次はおとなしく 「怒り」とか「君の名は。」を観るかなあ。
本音をいうと真田十勇士もみてみたい。