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BRILLIANT CORNERS-2

観た映画・読んだ本など関心ごとへの感想メインの、なんということのなさすぎる身辺雑記帳です。 少しずつ、いろいろ更新してまいります。 お気が向いたらお読みいただければさいわいです(^O^) ブログのタイトルは、セロニアス・モンクのアルバムから。「すみずみまで光り輝く」というような意味だそうで、なんとなくいいなとおもうもんで。

理由。

10月20日に公開の映画「エクスペンダブルズ2」は
ジェット・リーの出演場面がすごく少ないらしい

予測はしていたものの、それを知ったときは残念で、
しばらく落ち込んだ。

映画を観に行くのをやめようかなとさえ思ったし、

ジェットの体調が悪いのではないかと心配になった。


ジェットの出演シーンが少ないらしいことについて、
自分なりにできる限り、理由をしらべた。


体調不良などではなく、やっぱりほかの活動(慈善事業)に
力を入れたいためだったみたいだ。


ジェットは2004年のスマトラ島沖地震津波のとき
休暇でモルディブをおとずれており、
ホテル内で家族もろとも首まで大波につかっておぼれかけ、
2番目のお嬢ちゃんにいたっては、
波にさらわれ一時手元から離してしまうという体験をしている。
お嬢ちゃんは他の人が手をさしのべてくれて助かり、
ジェットも家族もみんな軽傷ですんだが、
この体験は、彼の人生やものの考え方に、
すごく大きな影響をあたえた。


彼はその後、慈善事業に注力し「ワン基金」をたちあげ、
スポークスマンとなって世界中をとびまわるようになった。


中国・四川大地震のときは、ボランティア活動に専念したいからと、
当面の俳優業の休業を公言した。


近年、少しずつまた映画に出るようになってきたけど、
俳優業より慈善事業のほうをがんばりたい気持ちは、もう変わらないのだろう。


もともと、エクスペンダブルズ第1作も、はじめは出演を断っていたそうで、
今回の2作目も断ったのだが、
シルベスター・スタローンに義理立てして受けることにしたという。
ハイライトシーンの撮影は短期間で終えるようにとりはからわれ、
ロケもジェットにとって便のいい香港でおこなうことにするなど、
配慮が重ねられたそうだ。

中国という巨大なマーケットの魅力や、たぶんそのほか、
わたしにはわからない業界の様々な政治的なことも
からんでいたとは思うが、
スタローンはなんとしても
準主役級のポストにジェットの名がほしかったのだろう。
そして最終的にはジェット・リー自身が、出演すると決めた。




大規模事故や自然災害、暴力被害などで
命の危険に直面するといったような、
ちょっとふつうの生活ではありえない
大きな精神的ショックをうけたとき、
それが心の傷(PTSD)となって、
長く人を苦しめることがあることは、知られている。

しかし、
人によってはそうやって受けた「心の傷」が、さらに
非常に大きな「心の成長」という形
(PTG、ポスト・トラウマティック・グロース)
に、変わることがあるのだそうだ。


経験をとおして考え方や価値観が変わるというのは、
言葉でいうのはやさしい。
だれにもたしかにありえることだ。


けれどもそれがじっさいに明確に人の心に起こり、
じっさいにその人の人生を、
それまでと全然ちがう方向に変えてしまったりするのだ。
そしてその変化は一時的なものではなく、
つまりその人自体を大きく変える。


その人がもともと持っている能力や財力なんかによっては、
世界を動かしてしまうことさえある。


PTGは、PTSDとともに、
衝撃的なできごとを体験した人間の心に起こる現象として、
心理学や医療の方面で注目されているらしい。

わたしは、東日本大震災のときになって、
その概念の存在を初めて知ったけど。

おもうに、
ジェットもたぶん、PTGだったのだろう。

公式サイトの彼の文章を読むと、
たびたび、スマトラ島沖地震の体験にふれているし、
あの体験が彼の死生観にどれほど大きくゆさぶりをかけたかが、
伝わってくる。


ジェットはもともとかなり熱心な仏教徒だ。
武道を極めた彼ならば、テクニックだけでなく
精神的な修練も人より積んで、下地があったはずなので、
被災体験が彼を成長させるきっかけになったというのは
わかる気がする。


わたしは、彼に持病がある(らしい)ことを、どこかで聞いて、
いちおう知っている。
公式サイトなどで彼の近況をおいかけていて、
写真の彼の顔色が悪かったりすると、
ものすごく心配になる。


だから体調は気がかりだけど、
映画の出演場面が少ないことの理由は、
望む道を歩きたいがために自分で選んだことだったらしいとわかって、
今回は安心した。


わたしはスマトラ島沖地震が起きた頃はまだ、
ジェットを特別に応援してはいなかった。
地震発生後、彼も行方不明になっていると、
一時、ニュースになったようだが、
それもまったく知らなかった。

もしわたしがそのときすでに彼を大好きで、
ニュースを知っていたら、
心配で心配で、仕事も手につかなかっただろう。
とてもまともではいられなかったと思う。




わたしにとってはジェット・リーは大きな支えであり、喜びだ。

それがために彼の動向がものすごく気持ちに影響し、
彼についてのなにかのニュースにふれるたびに
わたしは一喜一憂する。


ずっと応援していきたいし、
元気でいてほしいと願っている。
ともすれば自分自身のことよりも強く、そう願っている。




エクスペンダブルズ2」で、
ジェットの出演場面が少ないとしたら残念だが
たとえ少なくても出演はすると彼自身が決めたのだ、
やっぱり「エクスペンダブルズ2」は観に行こう。