BRILLIANT CORNERS-2

本や映画の感想をおもに記録しています。まれにやる気があるときは別のことも書いています。

映画の感想-「バトルシップ Battleship(2012)」/「ファミリーツリー The Descendants(2011)」-120521。

バトルシップ
(原題:Battleship 
ピーター・バーグ監督、2002年、米)

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ファミリー・ツリー
(原題:The Descendants 
アレクサンダー・ペイン監督、2011年、米)

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はしごした。
どちらもすごくよかった。


バトルシップ」は、
スクリーンで観ることができて、よかった。
浅野忠信
マイティ・ソー」のときのような、
「いないほうがむしろまし」的な
つまらない役じゃなかったのが
大変うれしかった。
それでもいささか没個性的だったが、
マイティ・ソーよりはずっといい。
はるかにいい。
これからたくさんの映画で、
彼が起用されるといいな。

作品は、話が理解しやすく、
むだな要素がもりこまれていなかった。
戦争ものによくある、
アメリカがどう!とか日本がこう!とか
鼻につく雰囲気も抑制されていた。

なんだかわからないが
ものすごい「なにか」が、
地球に襲いかかってきたので
知恵と力を出し合って、
必死で戦おうとするのだ、全員が。

肌の色だの、言葉のちがいだのに、
かまっている場合ではない。

恐慌のシーンにあっては、
もはや主要キャラクターでも
言葉に字幕がついていなかった。

みんな必死!!
なにがなんだか全くわからないが、
このままではまちがいなく全員死ぬ!
という感じが、じつによく伝わった。


2005年の、
トム・クルーズ主演の「宇宙戦争」、
世間の評価は高くなかったと聞いてるが
わたしはあれがすごく好きだった。

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「突如として何かに襲われ世界がほぼ壊滅」
「ほとんどなにもできない人間たち」
「結局敵がだれなのか、目的は何か、不明」
だった点が とてもわたしには納得できたから。

バトルシップ」における
人類の受難のありかたもまさにそれ。
だから受け入れやすかった。
といっても
人間がほんとうになにもできないまま、
世界が滅ぼされて終わってしまうなんて、
話としてつらすぎる。

バトルシップ」では、
人間たちがそれこそ死に物狂いで
抵抗、大健闘する。

「そんな作戦」が、
テキメンに効いてしまうところや
「そんな武器でも」
撃退できる敵なら、
もっとはやいうちに
勝てていたんじゃないか?
とか考えだしてしまうと ちょっと
「んんっ??」となるところも
まあ、なくはないのだが
いちいち考える必要はない。
楽しんだ者勝ち、
夢中になった者勝ちだ。
夢中になれちゃう
おもしろさが、ちゃんとあった。

異星からきたバトルシップ
地球の各国海軍との、
初会戦、冒頭20分間。

むこうさんにボコボコにやられ、
使える戦艦がなくなってからの、
クライマックス30分間。

そういうことだったんだ!と
ハリウッドお得意の
「伏線」「キーワードのくりかえし」が
きいていた。

たまにはこういう映画もいいだろう。
DVD化を待つのではなく
いまからでもスクリーンで
ごらんになることをおすすめしたい。
そして観るなら最後の最後まで、
席を立たずに待たれますように。

・・・


「ファミリーツリー」は
また毛色のちがう・・・
バトルシップ」と
共通点があるとしたら、
「ハワイ」ってところだけだ。

不慮の事故で昏睡状態にある妻。
彼女の秘密。
家庭をかえりみていなかった夫。
先祖から継いできた広大なハワイの土地を、
はやく売却しなくてはならない事情
お年頃の長女。
小学生の次女。

ハワイが
「美しく描かれていなかった」
のが印象的だった。
とてもいい所だと、
行ったことがある人は誰もが言うが、
この映画を観たかぎりでは
「ああすてきだ、行きたい」
という気持ちにはならなかった。

でも彼ら一家の心が、
安息をみいだそうとする、
さいごのほうになってようやく、
これが現実にある場所かとおもうほど、
美しいハワイの海がうつしだされた。
あの青色はきれいだった。
きれいで、そしてさびしかった。

彼らのさびしさと、
悲しみが強すぎてまだ流せない涙を、
それでもお互いにささえあい
あたためあうことができる未来を、
代弁する 赦しの青ではないかとおもった。

こんなに人間的で、
みっともないが親しみがわく、
ジョージ・クルーニー
観たことがなかった。

長女役の女の子も、美人で、
お父さんによく協力してかわいかったが
次女役の、小さな子もよかった。
あのポコッとしたおなか!
なまいきだが表情がゆたかで、
すごくかわいかった。
あの子が まゆをへの字にゆがめて、
泣くのをがまんしているとき、
わたしも まゆをへの字にして、
涙をこらえていた。

みんながそれぞれの立場で、
深く悲しんでいたが、
でも彼らはこれからはまた支えあって、
やさしくしあって生きていけるのだと
希望をもてるラストシーンだった。
ああいうの、すごくわかる。
つまんないテレビを
観るともなしになんとなく観たりとか。

いい映画だった。